サンパウロ市保健局の人獣共通感染症監視部門(DVZ)が、9~12月に移動ステーションを2カ所開設し、犬や猫への狂犬病の予防接種を行う方針を明らかにした。
狂犬病の予防接種は生後3カ月から受けられるが、下痢を起こしている場合や、病気の治療中または手術からの回復期にある動物は、回復を待ってワクチン接種を受ける必要がある。
サンパウロ市では、市内14カ所に年間を通じた接種会場があるが、より便宜を図るため、移動式ステーションを2カ所開設する事になった。
凶暴な犬や人に噛み付く癖のある犬は、種類に関わらず、首輪だけでなく、噛み付いたりしにくくするためのガードを着用する必要がある。猫の場合は箱に入れて運ぶ事が求められている。
移動式の接種ステーションが開設されるのはイピランガ地区とペーニャ地区で、イピランガ地区の場合はナザレー大通り301番で、9月1日と15日、10月6日と20日、11月3日と17日、12月1日と15日の9時~14時30分に、ペーニャ地区ではマンドゥ街451番の区役所で、休日以外の水曜日に9時30分~16時に、各々、対応する。
それ以外の会場はサイト(https://docs.google.com/spreadsheets/d/e/2PACX-1vTnIIlILUZNd3Eajcp0hMpxTqxOnZWpJ9xCEavbyAzoxFiUsmc-eXkfsoehT8tlg93Z7esUscfxQqb3/pubhtml?gid=0&single=true)で確認できる。
ブラジルでは狂犬病はコントロールされているが、時折、コウモリなどが狂犬病にかかり、感染を広げるケースがある。狂犬病にかかった犬やコウモリに噛み付かれた場合は恐水病を起こして死亡する可能性が高く、世界中で警戒されている。
サンパウロ市では1998年に1件、コウモリによる人への感染が起きている。世界では毎年、10歳以下の子供中心に50~70人が罹患しており、注意が必要だ。
サンパウロ市保健局では、ペットを飼っている人には、定期的に狂犬病の予防接種を受けさせる事と、ペットが他の犬や猫、コウモリにかまれた場合は速やかに獣医に相談する事を遵守するよう指導している。また、犬や猫に噛まれた時は、その場で狂犬病の予防接種を受けているか否かを確認し、速やかに病院に行くよう求めている。