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《ブラジル》コロナ禍CPI「大統領に11の容疑」=レナンが起訴要求を示唆=バロスやテラなども対象に=注目される検察庁の判断

レナン上議(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 上院のコロナ禍議会調査委員会(CPI)で報告官をつとめるレナン・カリェイロス上議(CPI)が、ボルソナロ大統領に関して「少なくとも11の容疑で起訴を要求することになる」との見通しを明らかにした。このほかの起訴請求対象者に関しても、罪状などが明らかになりつつある。10日付現地サイトが報じている。
 これはレナン上議が10日にグローボニュースの取材に対して明らかにしたもの。同氏によると、同CPIの最終報告書では、ボルソナロ大統領に対して11の容疑(罪状)で起訴を要求することになる見通しだという。
 CPIは検察庁のように司法当局に対して起訴する権限を持たないが、CPIの最終報告書は警察が検察に対して行う告発と同様の機能を持つ。
 大統領に対する容疑は、刑法に定められているものの他に、財政責任法違反、公衆衛生上の責任罪、人権侵害など、多岐にわたる見込みだという。レナン上議は5日の時点でも、「大統領に対して起訴を要求することになる」と予告していた。
 また、5日には「少なくとも30人」と語っていた起訴要求対象者の人数を、レナン上議は「40人を超える」と言い直している。そこで注目される名前として、同上議は、下院の連邦政府リーダーのリカルド・バロス下議(進歩党・PP)、オズマール・テラ下議(民主運動・MDB)、ニーゼ・ヤマグチ医師、パオロ・ザノット医師、連邦政府の影のサイバーチーム「憎悪部隊」の存在などをあげた。

 バロス氏はコバクシンなど、保健省のコロナワクチンの売買に自身とつながりのある企業を仲介させて不正契約を行わせた容疑、テラ氏はコロナワクチン否定論者の代表としてネット上で虚報を拡散し続けた上に、ニーゼ氏やザノット氏と共に保健省外の「影の委員会」にメンバーとして加わっていた容疑があげられている。憎悪部隊も虚報拡散の責任が問われている。
 クロロキンを含む、コロナウイルスの治療薬セット「KitーCovid」の医薬品などで不正治験を行い、死者の隠蔽まで行った疑惑を持たれているサンパウロ市の大手保険会社「プレベンチ・セニオル」の容疑に関しては、サンパウロ州検察局に起訴請求を行う予定だという。
 プレベンチに関しては、サンパウロ市市議会が既にCPIを開設した他、同州議会でもCPIを始める準備が進んでおり、上院のCPI終了後も引き続き追及が行われる可能性が強まっている。
 CPIの予定としては、18日に最終的な報告をまとめ、20日に上院で報告書の承認を行ったあと、21日に連邦検察庁、26日に連邦直轄区検察局、27日と28日にサンパウロ州検察局へ起訴要求の提出を行う予定でいる。
 CPIの最終報告書に基づいた起訴要求を受け取った後、実際に起訴請求を行うか否かはアウグスト・アラス検察庁長官にかかっている。だが、CPIの委員たちは、アラス長官がかねてからボルソナロ大統領に対して甘い判断を行う傾向を懸念している。そのため、同長官が憲法に定められている期限の30日間を過ぎても起訴を行わない場合、上議たちの他、コロナ禍の犠牲者などが最高裁に直接かけあう可能性もあるという。
 CPIは、大統領が既に三つの告発に直面しているオランダのハーグにある国際司法裁判所にも告発する予定も立てているという。

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