ブラジルの守護者ノッサ・セニョーラ・アパレシーダの日にあわせて、サンパウロ州のアパレシーダ聖堂を目指して巡礼する信者が、新型コロナによるパンデミック前を上回っていると11日付現地サイトが報じた。
サンパウロ州のヅットラ街道を管理するノヴァ・ヅットラによると、1~9日にアパレシーダに向かって同街道を歩いていた巡礼者は5300人で、19年同期の3700人を43%上回ったという。
ノッサ・セニョーラ・アパレシーダの日は12日で、例年、何千人もの巡礼者が聖堂に向かう。昨年はコロナ禍のため、聖堂側がビデオによるミサに参加するよう呼びかけたため、現地でのミサ参加者は3万人強で、1~9日に同街道を歩いていた巡礼者も1300人ほどだった。
聖堂側は今年もこの位と踏んで、12日のミサの計画を立てていたが、実際には昨年の数字どころか、平年の数字を上回る巡礼者が聖堂に向かった事になる。巡礼者の動きは11日も盛んで、ノヴァ・ヅットラによると、9日から11日午前中にかけては約1万6千人が同街道を通過した。
巡礼者を支援し、看護や水、食料などを提供する支援センターのボランティア達も、巡礼者数は例年より多いと証言している。同センターによると、今年の巡礼者は、モジ・ダス・クルーゼス市在住のフェルナンド・ソアレス氏のように、コロナ感染症から回復した事やコロナ禍の中での守りに感謝するために聖堂に向かう人が多いという。
なお、同街道では、巡礼者が巻き込まれる事故も起きており、11日午後までに、少なくとも4人が死亡、4人が負傷と報じられた。死傷者は他の区域でも出ている。