中央銀行が13日、金融機関などの専門家による経済動向予測調査「フォーカス」で、今年の広範囲消費者物価指数(IPCA)は8%に、国内総生産(GDP)の成長率は5・04%に各々、修正されたと発表したと同日付現地サイトが報じた。
IPCAの予想は7・58%から8%に上方修正された。IPCAの予測引き上げは23週連続で、政府のインフレ目標上限の5・25%を上回る状態も10週間続いている。来年のインフレ予測も3・98%から4・03%に上昇した。インフレ目標の中央値は21年が3・75%、22年が3・5%だ。
インフレ高進が続いている事で、年末の経済基本金利(Selic)の予想値も、7・63%から8%に上昇した。3月の引き上げ開始前は2%だったから、近年にない急激な上昇といえる。22年末の予想値も7・75%から8%に引き上げられた。
GDPの成長予測は、今年が5・15%から5・04%、来年も1・93%から1・72%に引き下げられた。
年末時点の為替の予想も、1ドル=5・17レアルが5・20レアルに引き上げられた。貿易収支(輸出引く輸入)黒字予想額は708億ドルから710億ドルに修正されたが、来年の予想値は630億ドルのままだ。
また、今年の外国投資予測額は、540億ドルから511億ドルに下方修正された。22年の額は650億ドルのまま、据え置かれた。
インフレ率の予想引き上げやGDPの予想低下は、少雨・干ばつによる水危機や電力危機の影響に、7日の大統領発言後の政局悪化やドル高の影響が重なって生じた。