アルジャー・ゴルフ・クラブ(小川ジョージ会長)とニッケイ新聞社(高木ラウル社長)の共催で『第45回アルジャー・ゴルフ大会ホンダ・オープン2021』が17、18、19日、アルジャー市にある同ゴルフ場で開かれた。コロナ禍が収まりつつある中、196人が参加し、3日間で女子の部では54ホールを238打で回ったマリーナ・ナミエ・ノナカが優勝、男子の部は54ホールを225打でルッカス・J・H・パークが優勝カップを手にした。(敬称略)
パウリスタ・ゴルフ連盟のアデミール・マゾン会長は、今大会で優勝したルッカス・パーク(パラダイス・ゴルフ・クラブ所属)とマリーナ・ノナカ(無所属、家で練習)について「2人はこの大会で歴史的な業績をあげた」と称賛した。
ルッカスは2016、17年に続きこれで3回目の優勝、向かうところ敵なしだ。18、19年には米国に滞在しており、20年にはコロナ禍のため大会は開催されなかった。
一方、マリーナは所属するクラブはなく、家で自己流の練習を続け、ゴルフ歴16年で、世界アマチュア・ゴルフ・ランキング入りするまでに成長した。
アルジャー・ゴルフ・クラブの小川ジョージ会長、沼田マリオ副会長(ブラジル日系ゴルフ連盟会長)、パウリスタ・ゴルフ連盟のマゾン会長が実行委員を務め、アルジャー市のルイス・カマルゴ市長が組織委員長を務めて実現した。
キャプテンはアマーロ・コンノとエリザベッチ・タツミが務めた。
最終日19日は最低気温16度から最高気温32度にまで上がり、雲一つない晴天の下、参加者は久しぶりにゴルフクラブを振っていた。
昨年は2月にコロナ禍のためアルジャー・ゴルフ・クラブは活動休止し、9月に活動再開し、11月に連邦、州、市が採るコロナ禍対策にのっとり『第44回アルジャー・ゴルフ大会ホンダ・オープン2020』を開催した。
コロナ対策で社会的距離に配慮して、早朝6時10分に第一グループが出発した。試合は夕暮れになって終り、優勝カップ授賞式は寒風の吹く夜になって行われた。
授賞式にはアルジャー市のルイス・カマルゴ市長、ホンダ・ブラジル社のミズカミ・オタビオ副社長が貴賓席に座り、入賞者を祝った。
パウリスタ・ゴルフ連盟(FPG)のマウロ・バチスタ専務理事は「オタービオ・ミジカミが副社長を務めるホンダは毎年、豪華な賞品を出して、大会を盛り上げてくれている最大の貢献社だ」と感謝した。
マゾン連盟会長は「ゴルフ競技者の質、量(出場者数)ともに十分で、申し分ない大会であった。特に、若い女性プレーヤーが参加してくれていることがうれしい」と実行委員会を高く評価した。
アルジャー・ゴルフ・クラブでは他民族も会員として受け入れているが「もっと日系人に会員になってほしい」と小川会長は呼び掛けている。
【入賞者名簿】
男子スクラッチ
1 Rucas J.H. Park Paradise Golfe Clube 225
2 Homero de Toledo Alphaville Graciosa Clube 229
3 Matheus J.H. Park Paradise Golfe Clube 232
女子スクラッチ
1 Marina Namie Nonaka AGC 238
2 Angelica Dos Ouros AGC 249
3 Jessica Mellace Paradise Golfe Clube 256
男子インデックス até 8.5
1 João Pedro Bosselto AGC 218
2 Rogerio Cardoso Damha Golf Club 222
3 Marcos Okumura AGC 224
男子インデックス8.6 a 14.0
1 Kyu Hwang Jung AGC 138
2 Leandro Augusto Metzner AGC 139
3 Cassio Filizola Clube de Campo de SP 141
男子インデックス14.1 a 19.4
1 Denis Song Clube de Golf de Campinas 141
2 Wilson Igawa AGC 141
3 Célio Massao Kanesaki SGC 142
女子インデックス Até 16.0
1 Maria Eduarda Ferras Souza AGC 209
2 Kyoug Aie Kim Clube de Golfe de Campinas 211
3 Jessica Mellace Paradice Golfe Clube 214
女子インデックス 16.1 a 25.5
1 Helena Assakawa AGC 132
2 In Ja Han AGC 143
3 Teresa Akamine AGC 145
厳しい戦いになった男子の部
【最優勝候補のルッカス】
ルッカスは初日17日と18日は調子が出ず、17ホールのグリーンで4パットなどのミスを犯している。最終日の19日(日)は何とか調子を取り戻し、18ホール中9ホールでパー(規定打数)を記録した。全体では11ホールでパーを記録した。3日間54ホールをトータル225パット(77、76、72)で通過した。また5バディー(パーより1打少ないこと)を記録した。
【男子スクラッチ競技】
ハンディーがゼロのスクラッチ・プレーヤーのスコアを見ると、アルファビーレ・グラシオーザ・クラブ(パラナ州)所属のホメーロ・デ・トレードが初日はトップに立ったが、2日目、最終日とも球が重く、2位に終わった。
パラダイス・ゴルフ・クラブ所属のマテウス・パークは、優勝したルッカスの9歳年下の弟。出だしは好調だったが、後半勝負の粘りがなく、232(78、80、74)を打って3位にとどまった。
続いてカンピーナス・ゴルフ・センターのフェルナンド・シルバが239(79、75、85)打で回り、アルジャー・ゴルフ・クラブのカルロス・モモセが239(87、75、77)で、同点。
サンフェルナンド・ゴルフ・クラブのペドロ・ミヤタは242(83、82、76)打、ジョアン・ボセットも242(79、82、81)打で同点。
北部ゴルフ連盟のエジニルソン・マッシャード・デ・リマは244(86、78、80)打でプレー、8位となった。
ジャッピー・ゴルフ・クラブのマーリオ・ギザルベルテイは245(83、80、82)でエジニルソンに迫り、シニア優勝杯を手にした。
パラダイス・ゴルフ・クラブで最年少ゴルファーのマルコス・パークは246(78、78、90)のスコアを出し10位。
同じくダムハ・ゴルフ・クラブのロジェリオ・カルドーゾも246(798186)で回り、マルコスとともに男子スクラッチ10位となった。
【ハンディー8・5までの競技】
ボセットが218(71、74、73)。ロジェーリオが222(71、73、78)。アルジャー・ゴルフ・クラブのマルコス・オクムラは224(79、71、74)だった。
ノナカ先頭に大健闘の女子の部
女子ゴルフの部で優勝したマリーナ・ノナカはアマチュアゴルフ世界ランキング(WAGR)入りするために努力している。今大会では2回バーディーを出し238(79、83、76)で回った。現在、ブラジル・ランキング11位につけている。世界ランキング入りするためにはWAGRが認めるゴルフ競技大会で優勝する必要がある。マリーナは現在、WAGRが認めるすべての世界大会に出場している。
2位はアンジェリカ・ドス・オウロス。初日は最悪のスコアだったが、トータル249(79、82、88)で回り、準優勝した。260
パラダイス・ゴルフ・クラブのジェシカ・メラセは妊娠2カ月で、スコアが伸びず256(85、85、86)にとどまり、3位となった。
4位のアルジャー・ゴルフ・クラブのサミレ・オリベイラが257(88、86、83)を出した。
5位はカンピーナス・ゴルフ・クラブのキョング・アイエ・キム。259(86、87、86)をマークした。
6位にはポルト・アレグレCCのマリア・ルイザ・ソアーレスがなり、スコアは260(88、84、88)だった。
【女子ゴルフ・ハンディーキャップ16まで】
アルジャー・ゴルフ・クラブのマリア・エドゥアルダ・フェラス・ソウザは209を出し、1位に入賞した。
キョングは211(70、71、70)で2位。ジェシカは214(71、71、72)で3位。
【女子ゴルフ・ハンディー16・1から25・7】
18ホールを2回だけ回り、競技した。エレーナ・アサカワは132(67、65)で表彰台に。2位にはイン・ジャ・ハン、スコアは143(71、72)だった。3位はテレーザ・アカミネ、145(75、70)で回った。
ほかに3人がプレーし、スコアは145をマークした。引き分けなしの規則があり、この3人はトロフィーを手にできなかった。
カンピーナス・ゴルフ・クラブのリー・リアン・ミジカミ、145(75、70)。
アルジャー・ゴルフ・クラブのテレジーニャ・ジアス、145(73、72)。アルジャー・ゴルフ・クラブのジュンコ・オームラ、145(71、74)。
通算11回目のホールインワン
エリーザ・ミゾグチが、アルジャー・ゴルフ場第2ホールで通算11回目となるホールインワンを出した。7番ウッドで168ヤードを飛ばし、見事に決めた。ホールインワン賞としてモーターバイク『ホンダ・エリート』を受賞した。
今大会では、第2ホールと第16ホールに賞品がかけられていた。第16ホールには電気自動車ゴルフカート『Club Car』が賞品としてかけられていたが、誰も獲得できなかった。第16ホールには乗船券もかけられており、くじ引きでボセットが獲得した。