サンパウロ州保健局が27日、1~8月の臓器移植手術は4928件に及び、昨年同期の3237件を52%上回ったと発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
同州政府は、手術のための防疫基準を改定した事や新型コロナの予防接種が進展している事、新型コロナの感染状況を示す指数が改善している事を臓器移植手術が増加している原因と見ている。
1~8月は、心臓81件、膵臓77件、腎臓1106件、肝臓407件、肺34件、角膜3223件の移植手術が行われた。昨年同期の手術件数は、心臓75件、膵臓54件、腎臓1128件、肝臓477件、肺19件、角膜1486件となっている。
同州政府はパンデミックの中での移植手術を安全に進めるため、臓器提供者発掘のための検査基準を改定し、全てのプロセスに入る前にPCR検査を行うなどの防疫対策を講じている。
それでも、サンパウロ州ではまだ、腎臓で1万3776人、肝臓で389人、心臓で142人、肺で117人、膵臓で7人、角膜で3484人が臓器移植を待っている。
臓器の提供を希望する人は、2親等以内の家族にその意向を伝えておく必要がある。また、統一医療保健システム(SUS)では、新型コロナに感染し、症状が完全に消えてから28日未満の人はドナーになれないという規定を設けている。