リオ市の市警第14署が27日、ブラジル大通りで荷台を二重底にして大麻2トンを輸送していたトラックを押収したと28日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
押収されたトラックはサンタカタリーナ州から鶏肉20トンを運んでいたが、警察犬が麻薬の存在をかぎつけ、警察が調べたところ、荷台が二重底になっており、大量の大麻が見つかった。
警察は大麻と共に機関銃7丁と拳銃5丁、銃弾数百発も押収した。大麻と武器は、リオ市南部や中央部のスラム街を支配している犯罪組織(コマンド・ヴェルメーリョ)に届ける予定のものだったと見られている。
諜報部からの情報で州内の麻薬の取引を監視していた市警は、南部から来たトラックに注目。他の部署の協力で貸し出されていた警察犬を使って麻薬の存在をキャッチした。今度は他州市警とも連携し、鶏肉の輸送を悪用して麻薬を送ろうとした犯罪者の身元の割り出しなどを行う意向だ。
トラックの運転手は現行犯として逮捕されており、30日に収監前の裁判を受ける。市警は今後の捜査の事もあり、現行犯扱いから一時逮捕扱いにするよう、裁判所に要請している。
ただし、トラックの運転助手は、運転手が「麻薬の輸送には無関係」と説明した事もあり、逮捕を免れた。運転助手はリオ州内の道案内と積荷を降ろすためとの約束で州内に入ってから雇われていた。
運転助手によると、今回のような仕事で雇われたのは2度目で、最初に雇われた時はトラックの後をついて来る車がいたと話している。警察は、最初に雇われた時も麻薬や武器を運んでいた可能性があると見て、追跡捜査を行う意向だ。
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