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《ブラジル》9月のコロナ死者は今年最少=ピーク時の1/5まで減少=死者累計は世界2位の約60万人だが

コロナ死者が集中したアマゾナス州都マナウスの墓地(Altemar Alcantara.Semcom)

 新型コロナの最初の死者が確認されてから1年半余りの9月30日、ブラジルの死者は59万6749人に達した。だが、ワクチン接種進展で感染者や死者が減少し始めた事を反映し、9月の死者は今年最少となった。
 9月の死者は1万6336人で、2万4043人だった8月より32・1%減少。ブラジル全国の死者は今年4月にピークの8万2266人を記録した後、5万9010人、5万5275人、3万8304人と減少し続けており、9月の死者はピーク時の5分の1まで減った。
 とはいえ、パンデミック開始時からの日本のコロナ死者累計は1万7664人(30日時点)なので、ブラジルの今年最少の月の死者数と大差ない。それだけブラジルはまだまだ多い。
 この数字は昨年から見ても、3月の201人、4月の5700人、11月の1万3236人、10月の1万5932人に次ぐ、5番目に小さな数字だ。今年の死者だけで40万1800人となっており、昨年の総計19万4949人の2倍を超えた。
 死者累計59万6749人は、米国の69万5882人に次ぐ2位、感染者2142万7073人は米国とインドに次ぐ3位だ。
 州別にみると、死者総数はサンパウロ14万9810人、リオ6万6134人、ミナス5万4547人、パラナ3万9096人、リオ・グランデ・ド・スル3万4860人。今年の死者はサンパウロ10万3093人、ミナス4万2645人、リオ4万604人、パラナ3万1122人、サンタカタリーナ2万5988人と続く。

空の病床が見られるようになったコロナ専用病棟(Mauricio Bazilio/Governo do Rio de Janeiro)

 月間上位はサンパウロ3974人、リオ3677人、パラナ1596人、ミナス1561人、ゴイアス1065人で、これら5州は8月も1千人超の死者が出たが、8月を上回ったのは3188人が3677人となったリオのみだ。一方、セルジッペ18人、アクレ24人、アマパー28人など、2桁台の州も八つあった。
 100万人あたりの死者(死亡率)の平均は2840人で、3892人のマット・グロッソ、3831人のリオなど、12州が3千人を超えている。マラニョン、アラゴアス、パラーの3州は1千人台だ。
 なお、月間感染者は65万203人で、8月より24・3%減った。こちらも、3月の219万7488人や6月の201万1587人比大幅減の今年最少で、昨年5月の42万9469人以来の少なさだ。月間最多のリオは15万7565人で、8月より63・6%増えた。
 以下、サンパウロ10万3448人、ミナス7万4040人、パラナ5万3580人、ゴイアス4万7234人と続く。最少はアクレの101人で、アマパー409人、セルジッペ649人までが千人未満だった。リオと連邦直轄区、エスピリトサントの3連邦自治体は8月より増えた。

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