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《サンパウロ州》失踪中の女性を遺体で発見=壁に塗り込められた絞殺体で

失踪中の女性が壁に塗り込められ、遺体となって発見されたと報じる5日付G1サイトの記事の一部

 サンパウロ州海岸部サンヴィセンテ市エスプラナダ・ドス・バレイロス区で建設中の家屋で、9月27日から行方不明になっていたジョイセ・マリア・デ・グロリア・ロドリゲスさん(25)が遺体で発見され、建設に携わっていた左官らが逮捕されたと5、6日付G1サイトなどが報じた。
 ジョイセさんは同市クアレンテナリオ区に住んでおり、9月27日にパルケ・ビタル区に住む祖父を訪問。夜7時頃に祖父の家を出た後、近くのバス停から自宅に電話を入れ、「家に向かうバスを待っている」と知らせたきり、消息を絶った。
 電話を受けた夫は2人の娘と共に彼女の帰りを待っていたが、いくら待っても帰ってこなかった。そのため、ジョイセさんの妹と共に彼女の携帯電話に電話をかけたり、彼女が通りそうな道をたどってみたりしたが、電話はすぐに留守電になり、彼女を見かけたという情報も得られなかったため、警察に捜索願を出した。
 事態が動いたのは5日だった。捜索中の警察官から「新しくコンクリートを使ったりしたところがないか」と訊ねられ、「そんなところはない」と答えていた建設中の家屋の持ち主が同日、階段下の空間がコンクリートで塞がっており、その仕上げが雑なのに気づき、強く叩いたところ、強い異臭を感じたのだ。
 持ち主はすぐに警察に通報。駆けつけた警察官が壁を壊したところ、女性の遺体が見つかったため、消防の手も借りて遺体を取り出したという。

 遺体は全裸で、首に黒シャツが巻きつけられていたため、警察官が左官の家に向かい、遺体遺棄の現行犯で逮捕した。
 遺体が発見された家屋は被害者が最後に目撃された道にあり、容疑者で56歳の左官は当初、彼女がたまたま立ち寄って話しかけてきたと供述。
 最初は「当日は麻薬を使っており、彼女と性交を行ったが、彼女は午後9時15分頃に帰っていった」と話していた。だが、話のつじつまが合わないために警官が問い詰めたところ、シャツで首を絞めて殺した事を認めた。
 警察はこの左官を殺人罪でも逮捕したが、性交が合意の下だったかは明らかにされていない。左官は、「一緒にいた35歳の男性とジョイセさんが口論となり、彼女の首を絞め始めた」とし、「男性から助けを乞われて殺害を手伝った」と自白した。だが、口論が起きた理由は定かではない。
 警察は建設現場の助手の35歳男性も逮捕したが、男性は犯行を否定している。二人は5日夜から6日未明に事情聴取を受けた後、裁判所の判断を待っている。
 なお、自供を受けて現場に向かった警察は、コカインが入っていたプラスチックケースと、被害者のものと思われる下着入りの袋を見つけ、押収している。