
ブラジルの守護者ノッサ・セニョーラ・アパレシーダの日の12日、サンパウロ州アパレシーダの聖堂やブラジリアの聖堂で行われたミサで、大司教などから武装化や虚報、汚職を批判するメッセージが語られた。
アパレシーダでは、メインとなる午前中のミサでオルランド・ブランデス大司教が、新型コロナで60万人を超える死者が出ている事に触れ、ワクチン接種や科学的な見解を擁護。法定アマゾンの保護、先住民、黒人、子供、貧困者への愛も説いた。
同大司教はさらに、これらの事は皆が愛し、愛される国を作るためと強調。「愛される国であるためには武器は排除されるべき」とした上、憎しみや嘘、フェイクニュース(虚報)、汚職のない国であれとも語った。
ブランデス大司教はボルソナロ大統領の名前は出していない。だが、現政権が武器所有拡大のための大統領令を出した事や虚報、汚職で捜査を受けている事は周知の事実だ。同大司教はミサの後に質問を受け、「例え同意できなくても、為政者には敬意を払うべき」とも語っている。
同じ論調のメッセージは、大統領や閣僚が出席した午後のミサでも語られた。このミサでは同聖堂の報道担当のジョゼ・ウリセス・ダ・シウヴァ司祭が、「キリストの言葉に従うなら、我々は最も非武装化され、友愛に満ちた民であるはず」と語った。
同司祭は新型コロナの犠牲者達を悼み、「人の命は政治的、経済的、宗教的な関心事より優先されるべき」とも強調した。同様の説教はブラジリアの聖堂でも語られ、汚職や虚報のない国であれと強調された。
ボルソナロ大統領は大統領選の時から、「ブラジルは全ての上に、神は全ての者の上に」と語り続け、その都度、拍手喝采を浴びている。また、最高裁には「周囲が畏れるほどの福音派判事を」と約束してもきた。
だが、カトリックの聖職者達はこの日、真に国を思い、神に従おうと願うなら、方向を改める必要があると間接的に語りかけた。本人はカトリック、夫人は熱心な福音派とされる大統領だが、「選挙に勝つために神の名を使った」と後々まで批判される事がないためにも、静かに考え直すべき機会かも知れない。(み)