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《ブラジル》家庭消費が2・33%減少=インフレや失業その他の要因で

懐具合と相談しながら買い物をする消費者(Tania Rego/Agencia Brasil)

 ブラジル・スーパー・マーケット協会(Abras)が、8月の家庭消費は前月比で2・33%落ち込んだと発表したと14日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
 8月の家庭消費は昨年同月比でも1・78%落ち込んだ。だが、今年に入ってからの8カ月間の累積では3・15%増となっている。
 Abrasによると、家庭消費の落ち込みは、国内外の要因によるものだ。Abras副会長のマルシオ・ミラン氏は、「為替や降霜などの影響によるインフレ高進や失業による所得減少など、様々な要因が家庭消費の落ち込みを招いた」と見ている。
 それでも同協会は従来から売上が伸びる日の消費活動の活性化に期待しており、「8月の消費は減速したが、2021年の売上は4・5%成長するとの見込みを崩していない」と語っている。
 同協会によると、35品目からなる基礎食料品セットの価格は675・73レアルとなり、7月より1・07%高くなったという。昨年の8月と比べると22・23%の値上がりだ。

 値上がりが目立った品物は、ジャガイモ20・9%、炒って挽いたコーヒー10・7%、冷凍した鶏肉7・1%などで、コロナ対策としての手指消毒に欠かせない石鹸は4・3%、高騰した肉に代わる蛋白源として消費が増えた卵も3・7%値上がりした。
 他方、値下がりした品物は、玉ねぎ4・9%、ペットボトル入りの炭酸飲料2・8%、トマト2・3%、キャッサバ粉1・7%、フェイジョン豆1・5%などとなっている。
 昨年同月比での基礎食料品セット値上がり率が最も大きかった州都は、471・37レアルから624・45レアルに32・47%値上がりしたパライバ州のジョアン・ペッソアだ。値上がり率が最も小さかったのは、453・70レアルが535・93レアルになったマット・グロッソ州のクイアバだが、それでも18・12%の値上がりとなっている。
 ミラン氏は、「我々は商品価格や銘柄数などに注意し、全ての消費者が必要な品を買い求められるように配慮している。消費者も、店頭価格などを良く調べ、賢い消費を心がける必要がある」と語っている。