新型コロナのワクチン接種進展で感染者や死者は減少傾向にあるが、17~23日(感染学上の第42週)はアパレシーダの日の連休(9~12日)もあり、感染者の7日間平均が1万2千人台に戻るなど、気になる動きが出ている。
24日現在の感染者は前日比で6204人増の2172万9763人、感染者の7日間平均は1万2186人だった。また、第42週の感染者は前週比で18・6%増の8万4833人で、21州で感染者が増えた。
24日現在の死者は前日比で187人増の60万5644人で、7日間平均は337人だった。第42週の死者は前週比で0・8%減の2305人だが、11州で前週より死者が増えた。
ただ、23日はサンパウロ州やマット・グロッソ州がデータ未更新、24日はマット・グロッソ州、マット・グロッソ・ド・スル州、トカンチンス州が感染者と死者、リオ州は死者の更新が漏れており、第42週の死者は前週を超えていた可能性がある。
保健省では昨年もデータ公表を停止した時期があり、複数のメディアが独自の集計を始めた。また、9月の連休後は登録システム変更のため、リオ州の感染者が1日に10万人増える、セアラー州やアクレ州の感染者累計が前日より減るなどの混乱が数週間続いた。
そういう意味で正確な比較は困難だが、全国的なデモ開催で感染者増が予想されていた9月だけでなく、10月も連休翌週は感染者が増えた。9月の連休翌週は死者数も23・6%増え、連休で医療従事者が不足したのかとまで言われた。
10月の連休翌週の死者は微減したが、サンパウロ州が24日に更新した分の一部が加われば増加に転ずる。死者の7日間平均は300人台が13日間続き、サンパウロ州では4病院で1週間入院者ゼロなど、予防接種効果は確かだが、感染者の7日間平均は21日から1万2千人台に戻っており、規制緩和には慎重さが必要だ。
下院は25日から対面審議再開、サンパウロ市市立校は25日から100%対面授業など、社会的な距離に関する規定緩和はさらに進む傾向にあるが、これらは皆、ワクチン接種の進展が条件だ。
下院は議場入場者に接種証明提示を義務付けたし、サンパウロ州グアルーリョス市も22日付官報で、未接種のために雇用契約が一時停止となる市議と職員の名前を公表。だが、この種の接種促進措置と接種を拒否する人達の間の問題は未解決だ。
リオ市はワクチン接種完了者が65%を超えたらマスク着用義務解除の意向で、25日に発表と見られていたが、目標に達せず、発表が延期された。リオ州は第42週に感染者と死者が増えている事もあり、当面は着用義務を継続する意向だ。