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《ブラジル》シルヴェイラ下議=釈放問う投票11月までに?=議員罷免審議は保留の一方で

 2月から拘留中のダニエル・シルヴェイラ下議に対する議員罷免の審議は保留になっているが、釈放を問う審議が行われる公算が強くなっている。25日付現地紙が報じている。
 2月16日に最高裁判事の全員更迭や、軍政令第5条(AI5)の擁護などを語った動画の拡散で逮捕されたシルヴェイラ氏の釈放に関する審議は、ブラジル労働党(PTB)が14日に求めたものだ。この訴えに対してアルトゥール・リラ下院議長は、「11月の末までには必ず」との見解を示している。
 PTBは7月にも同様の要請を出していたが、その時は期限切れになったため、14日に再度、審議要請を出していた。
 シルヴェイラ氏は現在も社会自由党(PSL)に籍を置いているが、同じく最高裁への暴力扇動を理由に拘留中のロベルト・ジェフェルソン氏が以前から熱心に勧誘していたことから、同氏が党首をつとめるPTBへの移籍が有力視されている。

 その一方で、同下議の罷免を問う審議は数カ月間にわたって保留されたままだ。下議の一部は、シルヴェイラ氏が拘留中も11万7千レアルの議員給与を受け続けていることに反発の声をあげ続けている。
 シルヴェイラ氏は、一旦は自宅軟禁に切り替わったものの、電子式足輪を30回以上にわたって外すなどの素行不良により、6月24日に刑務所に戻された。
 他方、最高裁は22日、シルヴェイラ氏への人身保護令適用を審議しはじめたが、同日現在で適用反対が過半数を占めており、拘束続行となる見込みだ。