1日発表の中央銀行の経済動向予測調査「フォーカス」によると、市場関係者は今年のインフレ予測を9・17%、来年の予測は4・55%に引き上げた上、経済基本金利(Selic)も年末時点で9・25%、来年は10・25%に上方修正したと1日付現地サイトが報じた。
政府公認のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)の予想値は30週連続で引き上げられ、8・96%が9・17%になった。IPCAの予想値が9%を超えたのは初めてだ。
政府のインフレ目標は3・75%±1・5ポイントだから5・25%が上限だが、同調査での予想値は6月4日に5・44%となって以来、許容範囲を超えたままだ。
また、来年の予想値も15週連続で上方修正され、4・40%が4・55%になった。来年の目標は3・50%±1・5ポイントだから、上限は5%だ。
インフレ高進は燃料費や電気料金、ガス代、食品費などの値上がりが主要圧力で、当面は収束に向かう見込みが立っていない。中銀は今年のインフレの上限突破はやむなしとし、来年のインフレを許容範囲内に収める事に注力しているとされていたが、現状ではそれも危なくなっている。
また、インフレ抑制の切り札とされるSelicの予想値は、先日の通貨政策委員会(Copom)での1・5ポイント引き上げを受け、年末時点が8・75%から9・25%、来年は9・5%から10・25%にと上方修正された。
今年の国内総生産(GDP)の予想値は4・97%から4・94%、来年の予想値も1・40%から1・20%に引き下げられた。