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《ブラジル》アウシリオ・ブラジル=支援金支給を求めて長蛇の列=受給資格確認のための登録作業で

登録内容の更新を行う人々(5日付G1サイトの記事の一部)

 新型コロナのパンデミックで失業したり、家計の担い手を失ったりして困窮する人が増えたのに、コロナ禍に伴って導入された緊急支援金の支給は終わり、社会保障制度のボルサ・ファミリアも新システムのアウシリオ・ブラジルに切り替えられるため、アウシリオによる支援金支給を望む人達が、受給資格の確認を兼ねた登録作業のために長蛇の列をなしていると5日付G1サイトなどが報じた。
 来年の大統領選で再選を狙うボルソナロ大統領は、大統領選で最大の敵となるはずのルーラ元大統領が導入したボルサ・ファミリアを11月からアウシリオに切り替える事に固執。アウシリオの平均支給額も、ボルサによる支給額を約20%調整した上、来年には、ボルサの支給額の倍以上となる400レアルに引き上げると公約している。
 アウシリオの支給対象はボルサの対象者に緊急支援金受給者の一部を加えたものとなるが、職を探しても見つからないという人も多く、アウシリオ受給を願う人は政府の構想を超えている。

 このような状況下で行われているのが、17日から始まるアウシリオ受給のための登録作業だ。アウシリオ受給にはカダストロ・ウニコと呼ばれる統一登録システム(CadUnico)への登録が必要。だが、アウシリオの支給第1陣は17日から始まるため、ボルサを受給する資格を持っていたのに実際は受給できていなかった人などを含めた再登録作業は、時間との戦いとなっている。
 また、緊急支援金の支給を受けていた人は、全員がアウシリオの対象となる訳ではなく、少なくとも2200万人が緊急支援金の支給で受けていた恩恵を失うとされている。また、登録内容の更新を4年以上怠ると受給資格を失うため、受給資格を得る(確認する)ための登録や更新を望む人や必要な人が大勢いる。
 CadUnicoへの登録や再登録のための人の列は全国各地にできており、前夜から並び、登録所の前で夜通し過ごす人や、料金をとって本人の代わりに並ぶ人なども出ている。
 CadUnicoへの登録や認定のための面接を行う場所などは、https://aplicacoes.mds.gov.br/sagi/mops/で確認できる。