地理統計院(IBGE)が10日、10月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前月比で1・25%上昇し、10月としては、1・31%を記録した2002年以来の高率となったと発表したと同日付G1サイトなどが報じた。
10月の1・25%は昨年12月の1・35%は下回っているが、9月の1・16%や昨年同月の0・86%を上回り、収束に向かう様子は見えない。1~10月の累積IPCAは8・24%、直近12カ月間の累積は10・67%だった。12カ月間の累計は直前の12カ月間の10・25%を上回った。
12カ月間の累積IPCAは、2016年1月までの12カ月間の10・71%に次ぐ数字となっている。
10月のIPCAは市場の予想を上回った。ロイターの調査では、単月で0・05%、12カ月間では10・45%と予想されていた。
10月のインフレ圧力となったのはガソリンや航空料金、電気代など。
ガソリン代は6カ月連続で高騰し、3・10%上昇。単独でIPCAを0・19%ポイント押し上げた。1~10月の累積は38・29%、12カ月間では42・72%の上昇となっている。
ディーゼル油は5・77%、エタノールは3・54%、車用の天然ガスも0・84%上昇した。燃料全体は3・21%高くなり、運輸・輸送費を2・62%押し上げた。
また、電気代は1・16%上昇し、12カ月間の累積は30・27%に達した。台所用の液化ガス(ボチジョン)は3・67%値上がりで、17カ月連続で上昇。12カ月間の累積では37・86%の値上がりだ。
部門別では、飲食料費が1・17%、居住費が1・04%、住宅用品が1・27%、衣類が1・80%などが目立つ。また、サービス関連の経費は、9月の0・64%を大幅に上回る1・04%上昇した。
燃料費の値上がりは航空料金の値上がりにもつながり、10月だけで33・86%、12カ月間では50・11%という大幅上昇を見た。アプリタクシーの料金も、9月の9・18%を大幅に上回る19・85%の上昇を記録した。
また、部品不足で生産量が減った事で、新車が1・77%、中古車が1・13%値上がりした。12カ月間の累積では、新車が12・77%、中古車も14・71%値上がりした。
食料品価格で上昇が目立ったのはトマトの26・01%やジャガイモの16・01%、挽いたコーヒーの4・57%など。鶏肉の切り身4・34%、鶏肉丸ごと2・80%、チーズ3・06%なども家計を圧迫しているが、ロングライフ牛乳は1・71%、米も1・42%値下がりした。
最低賃金一つ~五つの家庭を対象とするインフレ指数の全国消費者物価指数(INPC)は1・16%で、こちらも、10月としては1・57%だった02年以来の高率となった。
今年に入ってからのINPCは8・45%、直近12カ月間の累積は11・08%だった。昨年10月のINPCは0・89%で、昨年10月までの12カ月間の累積は10・78%だった。