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《チリ》ピニェラ大統領が罷免回避=上院で規定投票数下回る

 チリ上院が16日、セバスチャン・ピニェラ大統領の罷免審理を行ったが、罷免賛成票が規定に満たなかったため、却下された。これにより、同大統領は来年3月までの任期を全うする。16、17日付現地紙、サイトが報じている。
 ピニェラ大統領は、10月3日に漏洩したパンドラ文書により、政権第1期(2010〜14年)の2010年に鉱山企業を不正に売買した容疑が発覚し、罷免に問われていた。9日に行われた下院の審理では規定数ぎりぎりで罷免請求が承認され、上院での審理に今後がかかっていた。

 この結果、罷免に必要な43人中29人の上議の賛成がなかったため、罷免は成立しなかった。最終的な投票数は明らかにされていないが、16日午後8時半過ぎには、罷免反対14票、棄権1票で、罷免回避が決まったと報じられていた。上院は与党が多数派で、当初から罷免回避は予想されていた。
 ピニェラ大統領の罷免回避は、民政復帰後で最も困難とされた時期の政権運営の責任を問われた2019年に次ぐ2度目だ。
 ピニェラ大統領の任期は当初のとおり、2022年3月までとなる。週末の21日には次期大統領選の一次投票が行われる。