上院憲政委員会のダヴィ・アルコルンブレ委員長は24日、7月に次期最高裁判事候補として指名されたが、承認が先延ばしになっていたアンドレ・メンドンサ氏に対する口頭試問(サバチーナ)を「来週行う」と発表した。24、25日付現地紙、サイトが報じている。
メンドンサ氏は7月に定年退職したアウレーリオ・メロ氏の後任として、ボルソナロ大統領から指名されていた。
だが、ボルソナロ氏に「筋金入りの福音派判事」と称されていたメンドンサ氏は、2020年に法相をつとめていた際、職務そっちのけで法務省を福音派で固めることに奔走したため、連邦議会ではかなり不評で、反対派が多かった。
こうしたことから、アルコルンブレ上議はサバチーナを行わずにいた。一時は、「(大統領の任期のある)22年が終わるまではやらない」とまで、知人に語っていた。
だが、同上議の姿勢が頑な過ぎたため、憲政委員会そのものが長期間開催されず、メンドンサ氏以外の役職のサバチーナも滞ったことが問題となった。そのため、ロドリゴ・パシェコ上院議長がアルコルンブレ上議に対し、「12月の上旬までに(止まったままになっている全ての役職候補者の)サバチーナを行うように」と圧力をかけていた。
また、メンドンサ氏の最高裁判事就任を願う福音派、さらには賛成、反対に関係なく、最高裁判事問題がはっきりしないことに苛立ちを感じる上議からも、開催を求める声があがっていた。アルコルンブレ上議のもとには、担当報告官を希望する嘆願書が7通届けられている。
メンドンサ氏のサバチーナの具体的な日程は来週前半に決まると思われており、エリジアネ・ガマ上議(シダダニア)が報告官を務めることが有力視されている。
だが、サバチーナが行われても、メンドンサ氏が最高裁判事に承認されるかどうかは微妙だ。24日付のフォーリャ紙電子版によると、福音派の関係者は「(上院全体の81票中、過半数の41票の賛成で承認のところ)43票を獲得する」と言っているが、アルコルンブレ氏は49票の反対票が予想されていると語っていたという。
アルコルンブレ氏はここ数カ月間、「メンドンサ氏のサバチーナは指名が拒否される状態でしか行わない」と、繰り返して語っていたとされている。