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東西南北

 サンパウロ市市議会で現在、スーパーレジ袋の販売と無料配布を全面禁止する法案審議の準備が進められている。つまり、レジ袋を全面廃止して、買い物袋(エコバック)持参を進めようという法案だ。この法案は既に市議会憲政委員会の支持を得ているが、本会議で審議を行うためにはそれ以外に三つの委員会からの承認も必要だ。サンパウロ市のレジ袋に関しては2010年代前半も、環境保護と資源浪費との観点から無料配布廃止を求める市と、猛反対する業者との間で対立が起き、裁判所の判断が何度もひっくり返って、そのたびに買い物客が困惑した。その結果、現在は原則として希望者への有料配布となっている。あのときのすさまじい攻防を覚えている身からすれば、すんなり完全廃止にたどり着くとは思えない。消費者としても、今後の動向を見守りたい問題だ。
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 23日午後、サンパウロ市東部ジャルジン・エレナの州立校で、14歳の少年が44歳の女性職員をナイフで刺す事件が発生した。少年は女性教師を襲おうとしたが、この職員が止めに入り、結果、左腕を3カ所、肩を2カ所刺された。同職員は病院に運ばれたが、現在の容体は不明だ。少年は現場から逃げたが、家に戻ったところで補導された。血だらけになった教室の写真は拡散され、強いショックを与えている。警察は現在、犯行の動機を捜査中だ。
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 24日のサッカーの全国選手権。サンパウロは本拠地モルンビでのアトレチコ・パラナエンセ戦を0―0で引き分けた。この試合、サンパウロは一方的に攻め、20本のシュート、九つのコーナーキックを得たが、得点に結びつかなかった。こうしたもどかしさが、今期のサンパウロを象徴している。サンパウロは依然14位で、降格の危機にある。