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《ブラジル》平均寿命が76・8年に=10年間で3・3年延びる

平均寿命の推移を示すグラフ(25日付G1サイトの記事の一部)

 地理統計院(IBGE)が、昨年の平均寿命は76・8年だったと発表し、25日付連邦官報に掲載したと同日付現地サイトが報じた。
 これによると、ブラジルの平均寿命は1年間で2カ月と26日、5年間では1・3年、10年間では3・3年延びている。男性の平均寿命は73・3年、女性の平均寿命は80・3年とされている。
 平均寿命は1940年の45・5年以降、常に延び続けており、単純計算では70年間で31・3年延びている。ただ、平均寿命は7月1日を基準に算定され、少なくとも7月1日以降の新型コロナによる死者は考慮されていない。
 IBGEは25日、今回発表された平均寿命について、通常の年の死亡率を前提に算定されたもので、パンデミックが起きていなければこのような数字になるはずという数字である事を認めた。

 IBGEは先週、市民登録統計を出し、各連邦自治体の死者数がパンデミックによって増加した事を報じている。昨年は新型コロナの犠牲者だけで19万4949人が死亡。コロナ禍のせいで診察や検査を受けずに病気が悪化したり、コロナの後遺症で亡くなったりした人もおり、死者総数は平年を大きく上回った。
 そういう意味で、今回発表された平均寿命は実態を反映したとは言い難いところがある。
 この事は、8月末に発表された総人口についてもいえる。昨年は国勢調査の年だったが、コロナ禍で調査が延期されたため、2億1331万7639人と報告された総人口は推定上の数字とならざるを得なかった。このため、22年の国勢調査後は平均寿命や総人口が既に発表された数字より縮小する可能性もある。