ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が29日、11月の総合市場物価指数(IGP―M)は0・02%の上昇に止まり、12カ月間の累積も17・89%に低下したと発表したと同日付現地サイトが報じた。
IGP―Mは家賃の調整などに使われ、卸内物価指数(IPA)6割、消費者物価指数(IPC)3割、全国建設コスト指数(INCC)1割で計算される。
10月のIGP―Mは0・64%増、12カ月間の累積も21・73%増だったし、昨年11月は3・28%増で、12カ月間の累積が24・52%増だったから、かなり減速している。
11月のIGP―Mは0・15%~1・4%という市場の予想を下回った。FGVでは、燃料はガソリン10・17%、ディーゼル油9・96%と値上がりが続いたが、その他のコモディティが鉄鉱石15・15%、大豆2・85%、とうもろこし5%のように値下がりした事で全体が低く抑えられたとしている。
IGP―Mは昨年来、公式指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)以上の上昇を記録してきたが、11月はこの傾向がひっくり返りそうだ。
他方、IPCAは高進が止まらず、15日締めの先読み指数IPCA―15は1・17%増、12カ月間の累積は10・73%増となっている。
中銀の経済動向予想調査「フォーラム」はインフレ高進継続との見方が主流で、今年のIPCA予想値は10・12%から10・15%、来年も4・96%から5%に引き上げられた。
他方、国内総生産(GDP)成長率は、今年が4・80%から4・78%、来年も0・70%から0・58%に引き下げられた。