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《サンパウロ市》負債のある家庭は73・5%=2010年以来の高水準

手軽に使えるが負債や支払い遅れも生じやすいクレジットカード(Marcello Casal Jr./Agencia Brasil)

 サンパウロ州商業連盟(Fecomercio―SP)の消費者の負債・債務不履行全国調査(Peic)によると、11月のサンパウロ市では何らかの負債のある家庭が73・5%あり、2010年以来の高水準となったと3日付現地サイトが報じた。
 同調査によると、サンパウロ市では293万世帯が何らかの負債を抱えているという。この数字は昨年11月以降、増加の一途をたどっており、負債を抱える家庭は1年間で71万世帯も増えている。
 11月は、期日までに負債を返済できなかった家庭が20・4%に達し、昨年4月に記録した21・6%に次ぐ高率となった。換言すると、81万5千世帯が債務不履行に陥った事になる。
 今年の債務不履行世帯の割合は約19%で、8月の18・8%以降、11月まで、継続して増えているという。

 負債の中で最も多いのはクレジットカードに関わるもので、年のはじめは70%だった債務不履行が、11月は85%に増加。この数字は統計開始以来、最大だ。
 その次に多いのは、分割払いで商品を購入した場合や後払いの約束で買い物をした場合などに商店が振り出す払い込み票の支払い遅れで、11月は21・7%に達した。上半期(1~6月)は14%前後で推移していたから、経済活動の回復や職を得た事などで気が大きくなり、背伸びした買い物をしたが、第3四半期の経済活動が落ち込んだ事などで支払いが遅れるといった事態が生じている可能性がある。