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《ブラジル》最高裁がトロヴォン容疑者の勾留延長=トラックデモ訴えて国外逃亡

 最高裁第1小法廷は8日、全国規模のトラックデモの実施を煽って逮捕されたトラック運転手、ゼー・トロヴォン(本名マルコス・アントニオ・ペレイラ・ゴメス)容疑者の勾留延長を決めた。9日付現地紙が報じている。
 トロヴォン容疑者は今年9月、同月7日の独立記念日に全国規模での反最高裁、反民主主義のトラック・デモを煽ったとされている。
 トラック業界が反対したことで、デモの規模はさほど大きくならなかったが、ブラジリアではトラックが列をなして三権広場に侵入するなどして問題となった。
 トロヴォン氏への逮捕命令はこの時点で出ていたが、同氏はメキシコに逃亡。大統領が擁護してくれると期待していたこともあり、抵抗を続けていたが、10月26日にサンタカタリーナ州の連邦警察に出頭し、逮捕された。

 第1小法廷では、トロヴォン氏に対する人身保護令の適用の是非についての審理が行われ、ルイス・ロベルト・バローゾ判事が、他の最高裁判事が出した逮捕命令に人身保護令は適用できないとして勾留継続を主張。これにローザ・ウェベル、カルメン・ルシアの両判事が賛成し、過半数を上回った。
 逮捕命令を出したアレッシャンドレ・デ・モラエス判事は、自分自身が出した判断に対する審理であるため、投票を棄権した。ジアス・トフォリ判事はまだ投票を行っていないが、既に過半数に達しており、勾留継続は明白だ。