ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》マナウス市=虐待被害の9歳男児を救出=就寝時は鎖、殴打も頻繁に

《ブラジル》マナウス市=虐待被害の9歳男児を救出=就寝時は鎖、殴打も頻繁に

鎖でつながれ、虐待されていた9歳の少年救出と報じる7日付G1サイトの記事の一部

 アマゾナス州州都のマナウス市東部で6日、父親や継母から虐待を受けていた9歳の少年が市警によって救出された。
 7日付G1サイトなどによると、少年は毎晩、壁に鎖でつながれ、そのまま就寝。トイレに行きたくても誰も助けてくれない上、何かにつけ、殴打されていたという。
 警察によると、父親は少年を鎖につないでいた理由を訊かれ、妹のベッドで寝小便をしたり、妹のヨーグルトを食べたりするからだと説明したという。
 少年は、4年前に両親が離婚して以来、父親と一緒に暮らしている。少年は学校には通っていたが、虐待を受けている事を他の人に話せば、もっと頻繁に殴られるようになると考え、暴行を受けている事などを隠していたという。
 少年には8歳と2歳の弟や妹がいるが、彼らが暴行を受けていたかは明らかになっていない。警察は少年を収容施設に入れて保護する事を決めた。弟や妹は親戚に預けられる事になっている。

 少年の父親と継母は、虐待の現行犯で逮捕された。虐待で有罪となった場合の刑期は8年までだが、実の親による場合や日常的に虐待されていた場合は刑がより重くなる。
 子供に対する虐待は全国で摘発されており、1月には、サンパウロ州カンピーナス市で、11歳の男児が救出された。この少年は鉄製の樽の中に入れられ、手足を鎖でつながれていた。樽の中では立ちっぱなしでおらねばならず、排便・排尿も樽の中で行っていた。樽は屋根のある場所に置かれていたが、少年が逃げ出せないよう、石の板で蓋がされていた。
 この事件では少年の父親と恋人、恋人の娘が逮捕され、告発された。
 また、2月にはサンパウロ市で、3歳の男児が裸の上、食べ物や水も与えられないまま、樽の中に閉じ込められていたのが見つかり、救出されている。
 この事件では、20歳の母親と、44歳の女性が現行犯逮捕され、誘拐と監禁、虐待で告発されている。