デジタル銀行のヌバンク(Nubank)が9日、ニューヨークの証券取引所で取引を開始したところ、新規公開株(IPO)に8日の時点で設定されていた9ドル以上の値がつき、南米で最大の資産価値を持つ銀行となった。9、10日付現地紙が報じている。
ヌバンクのIPOは8日の時点で9ドルの値がついた状態で、9日のニューヨークでの株式公開となった。9日の同行のIPOは、取引開始直後に11・5ドルにつくなどして、26億ドルの収益を得た。
同銀行は、無料の銀行口座を提供する目的で2013年に設立された。同行は創業からわずか8年だが、9日現在の資産価値は415億ドル(約2300億レアル)に達した。これは、イタウ・ウニバンコの持つ378億ドル(約2080億レアル)を超えており、南米の銀行では1位となった。
同銀行はコロンビア人のダヴィド・ヴェレス氏が2013年にサンパウロ市で創立。スマートフォンなど、ネットに密着した運営で注目を集め、現在は、ブラジル、メキシコ、コロンビアで4800万人という顧客数を誇っている。
また、これによって、同銀行の資産価値は、ブラジルのすべての企業の中でも、ペトロブラス、ヴァーレ、アンベヴに次ぐ、4位に上がった。
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