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《ブラジル》バイア、MG州で記録的豪雨=15人死亡、被災者は20万超

冠水した道路(バイア州、Twitter)

 8日以降、バイア州とミナス・ジェライス州が集中豪雨に見舞われ、少なくとも9人が死亡。5千人以上が家を失い、50市以上で被害が相次ぎ、緊急事態宣言が出される事態となっている。12〜13日付現地紙などが報じている。
 今回の豪雨は大西洋上にできた熱帯型のサイクロンが招いたもので、バイア州の極南部を中心に強い雨を降らせている。とりわけイタマラジューでは、9日だけで450ミリもの大雨を記録している。
 12日夜の報道では、バイア州ではこれまでに少なくとも7人が死亡。175人が負傷。3744人が家を失い、6742人が避難所などに身を寄せている。また、13日午後には、死者が10人に増え、家を失った人が6371人、避難所生活者が1万5199人、被災者は22万人を超えたと報じられている。
 また、メデイロス・ネットでは冠水・洪水で2千人が家を離れる事を余儀なくされていると報じられている。バイア南部では1986年以来、35年ぶりとなる規模での水害となっている。
 バイア州では12日までに、25市に180日間の緊急事態宣言を出している。

海と化した町と寸断された道路(バイア州南部、Isac Nobrega/PR)

 また、雨の被害はミナス・ジェライス州にも及んでいる。とりわけ北部での被害が大きく、9〜13日には、エンジェニェイロ・カウダスとペスカドールなどで計5人の死者が出ている。
 同州防災局によると、8日から12日にかけて少なくとも28市、1万5千人の人々が雨による影響を受け、2千人以上が避難生活を強いられている。
 この事態を受け、ボルソナロ大統領が12日にバイア州を上空から視察した。大統領と共に駆けつけたのは、アウグスト・エレーノ大統領府安全保障室(GSI)長官やロジェリオ・マリーニョ地域開発相、ジョアン・ロマ市民相、マルセロ・ケイロガ保健相などが同行している。
 この視察後、マリーニョ地域開発相は、エウナポリス、イタマラジュー、ジュルクス、イビクイなどの市の支援に580万レアルを開放する方針を明らかにした。連邦政府は、現地支援のために軍兵士を派遣することなども認めた。