13日発表の中銀の経済動向予想調査「フォーカス」で、今年の広範囲消費者物価指数(IPCA)が10・05%にやや下がったと同日付現地サイトが報じた。
同調査は100以上の金融機関を対象に行われており、インフレ予想は35週連続で上昇し続けていたが、今回は10・18%が10・05%に微減した。それでも、政府目標上限である5・25%を大幅に上回っている状態は変わらない。
また、22年の予想インフレ率は5・02%で据え置かれた。この数字も政府目標の5%をわずかだが超えている。23年の予想は3・50%が3・46%、24年の予想も3・10%が3・09%に下方修正された。
インフレが高進している時の中銀の切り札は経済基本金利(Selic)の引き上げだが、中銀の通貨政策委員会(Copom)は先週、Selicを1・5ポイント引き上げて9・25%とした。
Copomは既に、来年2月の会議でも同程度の引き上げを行う事を示唆しているが、Selicの急速な引き上げは、融資返済が困難になる、投資意欲をそぐなどのマイナス面もあり、今後のCopomの采配が注目されている。
市場関係者は今回、来年のSelicの予想値を11・25%から11・50%に引き上げた。23、24年の予想値は8%と7%だ。
他方、国内総生産(GDP)については、今年の成長率が4・71%から4・65%に、来年の成長予想も0・51%から0・50%に下方修正された。23年と24年は1・90%と2%の成長が見込まれている。
年末時点のドルは5・56レアルが5・59レアルに若干見直された。