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《ブラジル》経済相が来年の減速予言=インフレと高金利が足かせに

パウロ・ゲデス経済相(Antonio Cruz/Agencia Brasil)

 パウロ・ゲデス経済相が15日、来年のブラジル経済は減速するとの見通しを明らかにしたと同日付現地サイトが報じた。
 連邦政府がサンパウロ州工業連盟で開いた「ブラジルの近代化―ビジネス環境」と題するイベント後、同相は「来年は、高金利の影響とインフレ抑制の努力のため、経済が減速する。だが(新社会保障プログラムの)アウシリオ・ブラジルによる消費の下支えと10年間で7千億レアルという多額の投資が、その影響を和らげる」と語った。
 公務員給与の引き上げについては「今はその時期ではない」とし、行うとしたら職種や場所、人数を限定したものになると語った。具体的には、過去の給与調整の際、対象外とされた連邦警察や連邦道路警察、市警などが対象となりうるという。

 同相は、国際通貨基金(IMF)についても、「かなり前からブラジル国内での働きは終わっており、誤った予想なども出している」と批判。「撤退を申し入れた」事も明らかにした(別記事参照)。
 イベントにはタルシジオ・ゴメス・デ・フレイタス・インフラ相も参加しており、13、15日に鉄道網と港湾関連の開発基準変更法案が承認され、大統領の裁可を待つだけになった事に言及。新法令発効で陸路と水路の開発、利用が進めば、貨物輸送などの経費削減も可能と強調した。
 同相は民間鉄道の開設の可能性にも触れ、「6~7件の開設許可申請で終わると見ていたが、14日までに48件目の申請が出ており、全長1万2900キロに及ぶ見込みだ」と語った。
 空港についても、現政権は34空港を民営化しており、来年も16空港の入札を行う意向である事を明らかにした。