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《ブラジル》IMFが来年6月に事務所閉鎖=経済相「予測当たらない」と皮肉

 国際通貨基金(IMF)は16日、ブラジリアの事務所を来年6月いっぱいで閉鎖すると発表した。この前日、パウロ・ゲデス経済相は同機関の役割は終わったし、経済予測も当たらないなどと批判していた。16日付現地サイトが報じている。
 現在のIMFブラジル事務所担当者らの任期は2022年6月30日までとなっており、公式には「更新をしない」が閉鎖理由となる。
 この発表の前日の15日、ゲデス経済相はサンパウロ市で行われたイベントで、「彼らは2020年のブラジル経済は9・7%縮小し、英国は4%下がると言った。だが蓋を開けてみると、我々は4・1%減で、英国は9・2%下がった。別の国の予想をしていたようだ」と皮肉っていた。

 ゲデス氏はこの日、IMFがブラジルでの業務を終えることに関して1週前に申し入れを行っていたことや、撤退のために必要な事柄を記した書類に署名したことも明かしたが、この時点ではIMFが事務所を残す可能性にも言及していた。現在のIMFの西半球担当理事はブラジル中銀元総裁のイラン・ゴールドファジン氏で、ゲデス氏は同氏に対する批判も行っていた。
 これに対し、IMFは事務所閉鎖を発表した際、「IMFはブラジル経済や各機関の役割を強化するために働いてきた。ブラジルの関係者とIMFのスタッフとの密接な関係が続くことを願っている」と語っている。
 IMFはブラジルの2021年の経済成長を5・2%増と見積もっているが、中央銀行が行った経済動向予想調査によると、市場関係者は4・65%増と予想している。