「コロニア最高齢」といわれていた川村さたよさんが9日午前11時40分に、サンパウロ市リベルダーデ区のレフォート病院で肺炎により亡くなった。行年112歳。同日午後10時から近親者のみでベラビスタ区のフネラルホームで告別式を行い、翌日、カンポ・グランデ墓地に埋葬された。初七日ミサは15日にサンタリッタ教会で行われた。
さたよさんは1909年5月19日、宮城県生まれ。女学校を卒業し、21歳のときに元次さんと結婚。1930年9月22日に移民船「ぶえのすあいれす丸」で元次さんの姉夫婦と4人でブラジル移民した。
着伯後はアチバイア市、タバチンガ市などサンパウロ州内を転々とし、綿作や蚕業に携わった。50年代前半からの約10年間はアララクアラ市に自分の農園を所有し、野菜などを作ったという。
62年、三男の稔さんが大学に進学するのに伴って、一家は出聖した。その2年後に元次さんは60歳で亡くなった。主婦をする傍らメルカドンに出店して働きにも出ていた。