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《サンパウロ州》父親が12歳の娘をレイプ?=メッセージ受けた教師が救出

12歳の少女がトイレに逃げ込んでメッセージを送り、救出されたと報じる14日付G1サイトの記事の一部

 サンパウロ州内陸部のソロカバ市で、父親から繰り返し性的暴行を受けていた少女がトイレに逃げ込み、教師にメッセージを送った事で、少女の自宅に向かった教師達が警察の助けを借りて少女を救出、父親を逮捕する事件が起きたと14~16日付G1サイトなどが報じた。
 救出された少女はまだ12歳で、ここ3カ月ほど父親にレイプにされていたが、13日午後も性的暴行を受けたため、トイレに逃げ込み、「助けて」と教師にメッセージを送った。
 驚いた教師がメッセージを取り交わし、ここ3カ月間で6回も性的暴行を受けた事を確認。「嫌だって言っても止めてくれない」などと書いてくるのを見た教師が、「最後はいつだったの?」と訊くと「今日」だという。この答えを見た教師は即座に「住所を教えて」と求めた。
 事が重大な上、父親が自宅にいる可能性が強いと判断した教師が他の教師達とともに少女の家に向かい、少女の名前を呼ぶと、少女は泣きながら駆け出して来て、教師の胸に飛び込んだという。

 教師達は近くを通りかかった複数の警官の助けを借りて父親を取り押さえようとしたが、父親が抵抗したため、手錠をかけた上で警察に連行する事になったという。
 この件は女性警察が扱う事になり、連絡を受けて職場から駆けつけた母親と少女が共に事情聴取を受けた。母親は警官から「娘が性的な暴行を受けていた事を知っていたか?」と訊かれ、「夫が娘をレイプしていたなんて知らなかった」と答えている。
 また、一連の事情を聞かされた児童相談所は、小児がんのケアと研究グループ(Gpaci)やソロカバ共同病院(CHS)で、聞き取り調査や検査を受けられるよう、手配した。
 少女救出に向かった教師の一人は、恐怖の只中にいたはずの少女が勇気を奮い起こし、助けを求めた事を賞賛した。だが、逮捕直後の審理を担当した裁判官は、鑑識結果が出ておらず、犯罪行為が実証されていない事や前歴がない事を理由に、父親を釈放。鑑識結果が出るのは1カ月後で、一部の専門家は今後の対応のあり方を懸念している。