ブラジル日本文化福祉協会(文協、石川レナト会長)が同協会ホームページ上に「バーチャル美術館」を開設し、12月7日(火)19時にオンライン会議システムのズーム上でお披露目のプレゼンテーションが開催された。文協美術館サイト「arte virtual」(https://www.bunkyo.org.br/br/arte/?view_mode=exhibition&perpage=96)から観賞できる。
オンライン上には文協関係者や、独立行政法人国際協力機構(JICA)ブラジル事務所の江口雅之(えぐち・まさゆき)所長や在サンパウロ総領事館の小堤明日香領事らも参加。約30人が開設を祝った。
このバーチャル美術館はJICAの助成事業により実現したもの。バーチャル美術館のページにアクセスすると、文協に所蔵されている作品や過去の文協総合美術展などで入賞した作品が、実際に美術館を巡るようにバーチャル鑑賞できる。
美術館内の通路をクリックした方向に進んで、作品をクリックすると拡大され、作品にマウスのポインターをおくと出てくる「詳細はこちら」をクリックすると説明文も表示される。立体作品は動画で360度見みることができるようになっている。
このほか「(arte virtual)」の所蔵作品1065点と、2007年から開催している「文協総合美術展(arte kougri)」の歴代入賞作品880点作品を作品名・作者名・作品の種類から検索できる機能も備わっている。
文協の山下リジア美術委員長は「開設されたバーチャル美術館は誰でも何処からでも文協の所蔵作品を観覧できるもので、世界の美術館に匹敵する技術力です」と説明し、「次は実際の文協美術館開設を実現させたい」との展望を語った。
江口所長は同プロジェクトを「コロナ禍の中でも自宅から作品鑑賞でき画期的」と称え、「4月に実施したバーチャル移住史料館も多数のアクセスがあると聞いています」などと挨拶。この取り組みを通してブラジル内や国外の美術館との連携に発展することに期待を寄せ、「日系及びブラジル社会の元気を高める取り組みを今後も支援したい」と前向きな姿勢を示した。
同ページはサンパウロ市内のメディア制作会社コノセンチ・コンヴェルゲンシア(Conosenti Convergência)が手がけた。