サンパウロ州グァルーリョス空港に11日、1年7カ月の工事期間を経た新ターミナルがオープンした。従来の第1、第2ターミナルに隣接する形で完成した「第3ターミナル」は面積19万2千平米で全4ターミナル中、最も規模が大きい。34機を駐機できる二つのエプロンを擁し、年間1200万人を収容する。11日付各伯字紙が報じた。
同空港は昨年1年間で3600万人の乗客が利用、収容人数を50%上回る飽和状態だった。1カ月後に迫ったW杯では約60万人の外国人観光客の来伯が見込まれており、新ターミナル建設は急務だった。
新ターミナルは大会期間中、部分的に機能する予定で、11日からルフトハンザ、スイス国際航空、ポルトガル航空の3社が就航を開始。W杯までに5社、9月までに25社が新たに就航する。
入口はガラス張りで、出発口のある階は高さ18メートル。空港内にはバーバリーなどの高級ブランド店も入る予定だ。
オープン当日は近隣住民だけでなく、好奇心で遠方から足を運ぶ人もおり、新ターミナルは一時観光地のような雰囲気が流れた。諸外国の国際空港と構造が似ていると褒める乗客もいた。
しかし、12日付エスタード、フォーリャ紙両紙によればオープン初日は不具合が続発した。車椅子に乗る夫と共にリスボンからの便で到着した70歳女性は、エレベーター2機の故障と歩く廊下(esteira rolante)の使用停止に直面、「最初の日だから仕方ないけど、こんな状態ではコッパはどうなるかしらね」とコメントした。
新ターミナルに友人を迎えに行った65歳女性は、国際線到着口付近のロビーにベンチがなく、30分立って待っていた。「座る場所がないのはダメ。床に座り込んでいる人を見るだけで十分それがわかる」
空港を運営するGRUエアポートによれば、「広いスペースを確保して人の流れをよくするため」に、ロビーにはベンチを設置しないのは最初から計画されていたことだという。しかし、今後数日の間に様子を見て、ベンチを置くかどうかを検討するとしている。
さらに、ブラジルの空港ではよくある荷物の到着の遅れも発生した。この日新ターミナルに最初に到着したルフトハンザの便に乗っていた34歳の女性弁護士は、航空機が着陸して、荷物を受け取って出てくるまでに1時間半かかったという。また、荷物を受け取るまでに40分も待ったという人もいた。
タグ:W杯