ブラジル日系文学会の前会長、武本阜夫さん(二世)が6日の早朝に逝去した。腎不全のため、人工透析を受けながら腎臓提供者が現れるのを待っていたという。同日葬儀が執り行われ、サンパウロ市のパース墓地に埋葬された。享年76。
コロニア文学の第一人者、武本由夫氏の長男。文学界との関わりは薄かったが、組織の運営力を買われて2005年に会長に就任した。一世・日本語が主体だった体制に二世の会員を呼び込み、縮小しつつあった文学界を盛り上げた。計3期6年間をつとめた。
中田みちよさんは、「3月の武本文学賞の受賞式には、元気にいらっしゃっていたのに」と故人を偲んだ。