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デング熱=サンパウロ市の患者は5千人以上=95%以上の区で発生

 サンパウロ市ではここ1カ月でデング熱が急激に広がっていると16日エスタード、フォーリャ両紙が報じている。デング熱患者が認められた区は、4月16日の時点では96区中86区だったのが、今月14日の時点では92区に増えた。
 また、その中でも100人以上の患者が出た地区の数が5から12に増えている。最も多いのは依然としてジャグァレーで787人と群を抜いており、ラッパ、リオ・ペケーノ、トレメンベーも300人台と多い。
 サンパウロ市内では今年に入ってからの罹患者数が5093人、そのうち死者数は4人(全て4月)に上っている。昨年1年の2617人(死者2人)の既に2倍となっている。先週の時点では4514人だったが、今週に入って13%増えた。
 デング熱は主にネッタイシマカ(別名ヤブカ)という蚊が媒介し、感染すると38度以上の高熱が出て衰弱し、背中や関節の痛みなどに襲われる。また、重症化し、出血傾向が現れる「デング出血熱」になると、死に至ることもある。
 南部ジャバクァラ区に住む48歳の女性は、息子が罹患したわずか1週後に自らも罹患した。「熱が下がらなくて5日入院した。まだ全快していないので、安静にして水分を十分取っている」と話す。
 保健省は、人口10万人あたりの患者発生数が0~100人の場合は「(発生率は)低い」としている。サンパウロ市全体でみれば、現在は10万人中45・3人で「低い」という部類に入るが、昨年の23・3人は遥かに上回っている。また、10万人あたり100人以上罹患した区が8区あり、ジャグァレーとラッパでは500人を超える流行状態となっている。