被災地、宮城県石巻市牡鹿半島の子供をブラジルW杯に招待しよう―。立案したのはサッカー日本代表チームの私設応援団「ちょんまげ隊」(角田寛和代表)だ。昨年のコンフェデ杯現地観戦後に思い立ち、今年初めから本格的に募金を始め、5月15日時点で寄付金は270万円を超えた。ブラジル側の調整役、藤井勇人さん(35、東京)によれば、一行は11~16日に滞伯、日本チーム第1戦のコートジボワール戦(6月14日、レシフェ)を観戦し、サンパウロとリオ日本人学校も訪れる。「コリンチャンス訪問、ブラジル人とのフットサル交流も設けたい」と話している。
手製の甲冑にちょんまげカツラ。「これぞ侍!」という容姿で、日本代表を応援するため、世界中を飛び回る。そんな「ちょんまげ隊」が11年7月、牡鹿半島を訪れ、支援のきっかけとなった。
「ちょんまげ支援隊Smile for Nippon」が立ち上がり、試合観戦ツアーなどを通して児童らの笑顔を取り戻す取り組みを重ねてきた。
今企画「牡鹿半島の子供をブラジルW杯に招待し隊プロジェクト」は、ブラジルからの義援金の感謝を伝える趣旨を盛り込んだ。
「日系社会、伯サッカー界からも多額な寄付があったことは知られていない。試合観戦で感動を分かち合うだけでなく、日本の子どもたちが直接、ブラジル側へ復興支援の感謝を伝えることも重要」と藤井さんは話し、加えて「日本で体験報告会を行い、ブラジルで感じたこと、学んだことを発表する機会を作れれば」と話している。
詳しくは、ちょんまげ隊活動報告サイト(http://kokumage.info/)から。サンパウロ市・宮城県人会館には募金箱も設置中で、問い合わせなどは藤井さん(11・97140・4449、chonmagesp@gmail.com)まで。