連邦政府が13年末に提出した、連邦公務員採用に社会枠を適用する法案が20日に上院で可決され、大統領裁可を待つのみとなったと21日付伯字紙が報じた。
国営公社等を含む連邦公務員採用の社会枠は、3人以上採用する時は採用試験受験時に黒人や混血系(パルド)と自己申告した人向けに定員枠の20%以上を確保するもの。有効期間は10年間で、社会枠適用を望まない黒人が上位に入った時はそのまま採用となる。
2010年の国勢調査ではブラジルの黒人とパルドの割合は50・74%だが、連邦公務員に占める黒人やパルドは52万人で30%台だ。
ルイーザ・バイロス人種平等政策局長官は、連邦公務員に占める黒人系の比率は州や市の51%や81%より低いとし、新しい法律が状況改善に繋がると期待している。
同様の社会枠を採用している自治体は全国に50近くある。今回は10年間という期間がきられたが、これはこの法案がどのくらい改善に繋がったかを評価するための期間で、民間企業などでも同様の社会枠採用が進む事が期待されている。