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日系少女を主人公に映画制作=「Sapatos de Haruka(ハルカの靴)」

 FMU大学で映画制作を学ぶ学生らが卒業課題に「移民」をテーマに選び、15歳の日系少女ハルカを主人公にした短編映画「Sapatos de Haruka(ハルカの靴)」を製作した。
 タウバテのキリリンに生まれ育ったハルカの両親は農業を営んでいたが、経済的に苦境にたたされていた。そんななか母親が病に倒れ、父親が日本へ〃デカセギ〃へ行き、ハルカはリベルダーデに住む叔母のところに預けられるなかで、さまざまな出来事が起こるという内容。
 脚本も手がけた監督のウォルター・ジュニオールさんは、「幼少期をサンパウロ市北部のヴィラ・マリアで過ごし、父親が仏教徒でサンパウロ市の寺に通っていたため、日系コロニアには親近感をもっていた」という。移民や人の移動について、考え、議論するきっかけにすることを目的に書いたそう。
 進めていくうちにプロジェクトが膨らんでいった。「靴も買えないほど貧しい女の子」というのは、グループの仲間で話しあって決めたが、そこから、「当地から日本へ〃デカセギ〃に行った人たちの数々のエピソードから、どんどん話がひらめていった」と語る。
 俳優は、プロとして活躍する人たちの中から選んだ。主演はサカタ・フローラさん。撮影は、リベルダーデとタウバテで4カ月かけて行った。8千レの制作費の半分は、インターネット上の資金集めのページで、協賛金を募集し集めた。
 ウォルターさんは「今後、映画祭などに応募し、うまくいけば長編映画をつくりたい」と話している。
 30日にサンパウロ市セントロ(R. Sao Bento, 413)で午後7時から、6月7日タウバテ(Av. Libero Indiani, 550, Taubate)で試写会がある。
 7月にサンパウロ市で開催される「日本祭り」でも、上映できるよう企画をすすめているそうだ。
 映画の情報についてははサイト(www.facebook.com/ossapatosdeharuka)で見ることができる。