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サンパウロ州知事選=アウキミン優位動かず=現状なら一次投票で圧勝=カサビをめぐりPSB動く=パジーリャは苦しい展開に

 ダッタフォーリャによるサンパウロ州知事選に関する最新の調査結果が6日に発表され、現在選挙を行なえば、現職のジェラウド・アウキミン知事(民主社会党・PSDB)が一時投票で圧勝という結果が出た。連立与党の中心である労働者党(PT)のアレッシャンドレ・パジーリャ氏や民主運動党(PMDB)のパウロ・スカッフィ氏は現知事との差がまだ大きい。7日付伯字紙が報じている。

 3~5日に行なわれた調査によると、アウキミン知事は44%の支持率で1位となった。同知事への支持率は昨年6月の全国的なマニフェスタソン後に落ちたが、それでも40%を割ったことがなく、支持率はむしろ微増中だ。
 2位はサンパウロ州工業連盟(Fiesp)会長のパウロ・スカッフィ氏で21%。調査のたびに少しずつ支持率を上げているが、アウキミン氏との差はまだ大きい。
 3位は前サンパウロ市市長のジルベルト・カサビ氏が5%で入った。カサビ氏はアウキミン氏の副候補になるという説があったり、市長時代の2006年に裁判所から受けた2億4700万レアルの支払い命令に従わず、6月に3年間の公職活動の禁止を命じられたりしたことなども重なり、支持率は下降傾向だ。
 PT候補のパジーリャ前保健相は3%の支持で4位に終わった。小政党候補のジルベルト・ナタリーニ氏(緑の党・PV)とジルベルト・マリゴーニ氏(社会自由連合党・PSOL)はそれぞれ1%だった。これらの対立候補の支持率をすべて足してもアウキミン氏の支持率には満たず、現時点では同氏の一次投票での勝利が予想される。誰に投票するか決めていない人は26%いた。
 また、カサビ氏が出馬しない場合の支持率は、アウキミン氏47%、スカッフィ氏21%、パジーリャ氏4%だ。PSDBは上院選の支持率でも、元知事のジョゼ・セーラ氏が現職のエドゥアルド・スプリシー氏(PT)を41%対32%でリードしている。
 サンパウロ州知事選をめぐっては現在、各党も様々な動きを見せている。中でも目立つのは大統領候補エドゥアルド・カンポス氏を擁するブラジル社会党(PSB)だ。同党では6日、大統領選でカサビ氏が率いるPSDの支持を取り付けるため、アウキミン氏の副候補にカサビ氏を支持する案を提出。PSBサンパウロ州支部はPSDBとの共闘を承認し、マルシオ・フランサ氏を副候補にと考えているが、カンポス氏の副候補のマリーナ・シウヴァ氏はアウキミン氏に強い拒絶反応を示している。
 一方、連邦政府の連立与党のひとつの民主労働党(PDT)はジョゼ・ロベルト・バトシオ氏をスカッフィ氏の副候補とする意向だ。これでPTはパジーリャ氏を支持する政党を失い、知事選ではさらに不利になった。現時点でのパジーリャ氏支持は進歩党(PP)とブラジル共産党(PCdoB)のみで、苦しい戦いを強いられている。こうした状況から、ジウマ大統領も、連立与党での最大のパートナーであるPMDBのスカッフィ氏を同時に支援することで打倒アウキミンを目指すことを明らかにしている。