サンパウロ市南部の地下鉄17号線(金)建設現場で9日、モノレール用の軌道桁が落ちて建設作業員1人が死亡、2人がケガをする事故が起きたと9日付各紙サイトや10日付伯字紙が報じた。
事故発生は午後4時50分頃で、コンゴーニャス空港脇のワシントン・ルイス大通り沿いに設置された支柱の上に数日前に設置された重さ90トンのコンクリート製の桁が、ヴィエイラ・デ・モラエス街を遮断する形で落下した。この事故で桁の接合作業を行っていた作業員3人が20メートル余りの高さから落ち、5年前にピアウイ州から来たジュラシー・クーニャ・ドス・サントスさん(25)が即死した。他の2人は重傷だが、命には別状はないという。
原因は調査中だが、地下鉄17号線では昨年11月にも25トンの桁が落ちそうになり、ジョルナリスタ・ロベルト・マリーニョ大通りが約7時間通行止めとなった事がある。
現場には警察や消防の車や軍警のヘリコプターが派遣され、救出作業などを行った。近くで営業するレンタカー店は事故の影響で地下部分に亀裂が入り、立ち入りが禁止された。ワシントン・ルイス大通りの通行は10日に解除されたが、付近の交通の完全な正常化は桁の撤去作業後となる。
地下鉄17号線はモルンビーからコンゴーニャスを経てジャバクアラに至る18キロの路線。モルンビー~コンゴーニャス間7・7キロはW杯前に開業の予定だったが、環境許可などが遅れ、今も工事が続いている。