今月7日から8日にかけてパラナ州を襲った大雨による被災者は、77万3511人に達した。州防災局によれば、17日午前8時現在、州全体では3万2456人が自宅退去を余儀なくされ、6008人が住居を失った。3605人は公的施設に避難している。同州の死者は11人、負傷者は171人に上り、147市が「緊急事態」(situação de emergência)を発令する状態となっている。17日付G1サイトなどが報じた。
州防災局の報告によれば、最も被害が大きいのは州中南部地域で最も人口が多いグァラプアバ市で、人口の約8割にあたる16万7562人が被災し、234人が住居を失った。
同州南部のウニォン・ダ・ビトリア市は「緊急事態」よりも重篤な状態を表す「非常事態宣言」(estado de calamidade publica)が発令されており、17日昼にジウマ大統領が訪問し、市議会の作業チームの会合に参加した。大統領は午前中、同じく被害が甚大なサンタカタリーナ州も上空から視察した。
同市の被災者数は13日に降った大雨でイグアス川が再び氾濫して増加し、5万2千人を超えている。平時の同川の水深は2・5メートルだが、16日午後8時の時点では、今年最悪の8・12メートルに達した。
同市では40%の地域で浸水、冠水が起き、住民はボートでの移動を余儀なくされている。自宅が流されたりしたために公的施設に避難している人は580人に上る。
市当局によれば、このイグアス川の氾濫は過去20年の間でも最大級のもので、被害総額は1億レアルを超えると推定されている。防災局は川の水位は15日以内に戻るとみている。
州防災局は、この雨による州全体の被害総額は6億レアル超と見込んでいるが、10億レアル台にまで膨らむとの見方もある。国家統合省によれば、被害への特別対策費としてパラナ州は13日までに、連邦政府から390万レアルの補助金を受け取っている。
サンタカタリーナ州でも10日以上強い雨が続き、41市、40万6千人が被災したため、13日にライムンド・コロンボ州知事が緊急事態を宣言、16日付官報に掲載した。同州では16日現在、37市で緊急事態、2市で非常事態宣言が発令されている。被害が特に大きいのは州北部とヴァーレ・ド・イタジャイ地域で、北部のコルパ市では4日間(96時間)で降水量462ミリメートルを記録した。
同州では16日現在、16市の被害状況が連邦政府からの補助金を受け取る基準に達している。同州での死者は2人、負傷者は28人で、浸水被害などで一時退去を余儀なくされている人は5万2800人、住居を失った人も7万5千人いる。