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最高裁=下院の定数変更審理再開=メンサロン報告官も変更に

 最高裁判所が18日、各州選出の下院議員の定数の変更に関する審理を再開と同日付G1サイトが報じた。
 10月の選挙は大統領と国会議員(上下院)、州知事、州議員の4カテゴリーの選挙だが、13州では下院議員の定員数が変更になる可能性がある。これは13年4月に選挙高等裁判所が決めた定員変更を議会が無効とした件に関するものだ。選挙高裁は5月末に昨年の変更は有効との判断を下しており、議員が減る州や下院は変更を無効とし、上院は変更を有効とするよう訴えていた。
 下院の議員定数変更は2010年の国勢調査に基づくもので、最高裁が変更を承認した場合、リオ、南大河、パラナ、ペルナンブッコなど8州の定員が1~2人減少、ミナス、セアラ、サンタカタリーナなど5州では1~4人増えるが、議員総数は513のままだ。
 選挙高裁長官を兼任しているジアス・トフォリ最高裁判事は、各政党の候補者公認期限である今月30日までには判決を下すと明言している。
 また、18日付伯字紙は、今月末での辞任を公表していたジョアキン・バルボーザ最高裁長官がメンサロン事件公判で有罪となった被告の刑執行に関する審理の報告官役を降り、ルイス・ロベルト・バローゾ判事が継ぐ事も報じた。
 裁判結審後の刑の執行は報告官役を務めた判事の責任で、メンサロン事件では、セミアベルトの被告が刑務所の外で働く権利をいつから認めるのか、ジョゼ・ジェノイノ被告に自宅での服役を認めるか否かで、最高裁内の見解が分かれている。バルボーザ長官は刑務所外での労働は刑期の6分の1終了後との線を崩していないが、バローゾ判事は全体審理にかけ、労働を許可する可能性が高い。ジェノイノ氏に関しても、現長官は自宅での服役を求めて口論となった同氏の弁護士を退廷させるなどの強硬姿勢で、「有罪被告の弁護士は政治的な背景を基に行動する」と批判したが、他の判事からは被告達自身の訴えを現在まで聞いていないとの声も出ている。