14日にレシフェで行われた日本対コートジボワールの試合後、日本人サポーターがスタジアムのゴミを拾って帰ったと話題になったが、リオデジャネイロ市コパカバーナでは16日、ドイツ人観光客がゴミを片付ける光景が見られた。
コパカバーナの海岸は国際サッカー連盟(FIFA)が設営したファンフェスタ会場の一つで、ドイツ人観光客のグループが回りの人達にも呼びかけ、海岸に散乱するゴミを片付ける様子はブラジル人達を驚かせ、賞賛の声が生じたという。
だが、ファンフェスタや試合の会場のゴミを拾う人々はまだまだ少数派で、路上での放尿や飲み食いした後のゴミなどが投げ捨てられたままという光景の方が当たり前なのがブラジルだ。
その一例はバールなどが多く、何かあるたびに人が集まって飲み騒ぐサンパウロ市ヴィラ・マダレナ。W杯期間中の同地区は、世界各国から来たサポーターが集り、ひいきのチームを応援するスポットの一つでもある。
18日朝のTVニュースでは、路上に散乱したビールなどのガラス瓶やアルミ缶、ナプキンなどの紙類を未明にはき集める掃除夫の姿を放映していたが、同地区では路上での放尿も頻繁に行われるため、いたる所で尿の臭いもするという。
アスピクエウタ、フラジケ・コウチーニョといった道路では歩道から溢れたゴミで車の通行さえままならず、朝7時半になっても掃除が終わるどころか、始まってさえいない所もあるほどだ。
フラジケ・コウチーニョで働くタクシー運転手のアドリアノ・ガルシアさんによると、W杯が始まってからは同地区に集まる人の数は通常より増えており、ゴミ箱やトイレの絶対数が足りないため、毎日がゴミの山との戦いだという。
ただ、庶民にとっては頭痛の種のゴミの山は再生ゴミの回収者達には宝の山で、試合のある日は2日間で500レアルを稼ぐ事が出来たと喜ぶ夫婦がいるのも事実だ。(17日、18日付G1サイトなどより)