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ジウマ=連立政党確保に一苦労=PRの脅しで大臣交代=「第二のPTB」避けるべく=PPは決定めぐり内乱も

 ジウマ大統領(労働者党・PT)が25日、10月の大統領選で自身を支持する連立与党を確保するため、閣僚交代を行なったり、現連立与党の党大会に出席したりして足固めを図ったが、それは決して容易なものではなかったと26日付伯字紙が報じている。

 25日、ジウマ大統領は大統領選まで残り4カ月という異例の時期に大臣の交代を発表した。そのポストは運輸相で、現職のセーザル・ボルジェス氏が前任者だったパウロ・パッソス氏(いずれも共和党・PR)と入れ代わる。パッソス氏はルーラ政権時代に2度、ジウマ政権でも11年6月~13年4月に同職をつとめており、3度目の返り咲きとなった。
 今回の同職交代は、PR元党首で現在はメンサロン事件で服役中のヴァルデマール・コスタ・ネット氏の意向によると言われている。コスタ氏は「ボルジェス氏はPRの助けになっていない」と評価しており、同氏が「ボルジェスの交代がなければ大統領選でジウマ氏との連立は行なわない」と語ったことが大統領に伝えられた。
 だが、運輸省を立て直し、道路の入札なども前進させたボルジェス氏の交代を、運輸業界は「逆行」と評価した。そのため、大統領はボルジェス氏を更迭せず、全国港湾局長へ異動させた。ジウマ大統領は24日夜、連立問題を扱うため、ルーラ前大統領やアロイージオ・メルカダンテ官房長官などとも相談したが、「PRとの関係を悪化させるのは得策ではない」との判断から今回の決断に至った。
 その背景には、ジウマ政権の連立与党だったブラジル労働党(PTB)がアエシオ・ネーヴェス氏(民主労働党・PSDB)の支持に寝返ったことがある。PTとしてはこれ以上の支持政党の流出を防ぎたいところだ。
 ジウマ大統領は同日、ジルベルト・カサビ前サンパウロ市市長が党首をつとめる社会民主党(PSD)の党大会に出席。同党は大統領選でジウマ氏を支持することを承認し、大統領も「利害関係ではなく信念に基づいた連立」であることを強調した。
 この日は進歩党(PP)の全国党大会も開かれ、大統領選でのジウマ氏支持を決めた。だがこれは、同党党首のシロ・ノゲイラ氏が上院内で党執行部を集めて決めたもので、党全体で投票を行なって決定したものではなかった。党内には大統領選では中立を主張する党員も少なからずおり、不満を抱いた党員たちはこの決定に憤慨し、会場を去ろうとするノゲイラ氏に紙を丸めてぶつけたりした。不満分子らは即刻、選挙裁判所にこの決定は無効だと訴えた。
 25日開催の党大会が終了した時点で、ジウマ氏は大統領選キャンペーンの政見放送でPSDから1分34秒、PPから1分16秒の放送時間を得ることが決まり、合計9分41秒を確保した。アエシオ・ネーヴェス氏の時間は現時点で3分10秒、エドゥアルド・カンポス氏(ブラジル社会党・PSB)は1分46秒となっている。