フェルナンド・ハダジサンパウロ市長が就任して1年半経過したが、6月25、26日に行われたダッタフォーリャの調査によれば、ハダジ市政を「良い/最良」と評価した回答者は1101人中17%で、依然として支持率低迷と30日付フォーリャ紙が報じた。
この数字は「抗議の波」が起きた13年6月と同11月の調査での18%とほぼ同じで、「悪い/最悪」は36%、「普通」は44%だった。77%は同市政を「期待以下」としており、13年4月調査の49%を大きく上回った。
支持率の低迷は、昨年から現在までハダジ市政が直面している種々の問題を反映したものといえる。IPTU(土地家屋税)値上げ(上限は一般家屋20%、商用地35%)法案は昨年12月に裁判所が差し止め、今年5月に起きた「民衆のコッパ」運動によるイタケーラの土地占拠では、同地を総合開発法案(プラノ・ジレトール)と並行する政策対象地域にすることを余儀なくされ、同月のバス運転手らのストでは公共サービスは著しい損害を被った。
特に市民の不満が大きいのは公共交通サービスで、81%が「最悪/悪い」と評価した。同分野の目玉政策のバス専用レーン設置では、84%から支持を得ている。
一方、市長が就任時に公約した主な公共工事は着工さえされていない。プロジェクトには残り2年半の任期で完了するには複雑で時間がかかるバスレーンや病院建設なども含まれているが、IPTUが値上げできなかったことや連邦政府への州や市への負債返済の再交渉に手間取っていることなどが響き、工事の資金繰りができずにいる。
他の分野でも政策の停滞が目立つ。保育所に15万人の枠を作るという公約も、新設予定の保育所243カ所中、完成は26カ所で、建設中も7カ所のみ。20カ所新設と公約した統一教育センター(CEUs)も、半数は土地さえ決まらず、入札段階を出ていない。
住居政策では、建設を公約した5万5千軒の住宅の内、完成は2404軒で、1万3千軒が建設中だ。北部ブラジランジア、南部パレリェイロス、東部ペーニャ各地区の病院に関しては建設許可検討と入札の段階にある。私立病院だった南部ジャバクアラ区ヴィラ・サンタカタリーナの病院は、アインシュタイン病院とコンベニオを結んで改修し、2015年に開院の予定だ。
ハダジ市長就任時の2013年1月以降今年5月までに、連邦政府に対する市の負債は、532億レから613億レに15%増えたと6月30日付エスタード紙は報じている。連邦政府以外のところからの融資を含めるとサンパウロ市の負債額は672億レにも膨らんでいる。