6月30日に大統領選を含む統一選挙の出馬公認が締め切られた。最終日には民主社会党(PSDB)の大統領候補のアエシオ・ネーヴェス氏が同党のアロイージオ・ヌーネス氏を副候補に選んだ。またサンパウロ州知事選では労働者党(PT)の前保健相、アレッシャンドレ・パジーリャ氏が他党支持を失い、苦戦を強いられている。1~2日付伯字紙が報じている。
6月30日、アエシオ氏は副候補としてアロイージオ氏を選んだと正式発表した。アロイージオ氏はサンパウロ州副知事(91~95年)やカルドーゾ政権の法相(2001~02年)などをつとめた経験があり、10年の上議選では国内最多得票を獲得したことでも知られている人物で、早くからアエシオ氏の副候補になると予想されていた。
アエシオ氏は締め切り間際まで、副候補に関して他の選択肢も考慮していた。別の候補に挙がっていたのはセアラー州元知事のタッソ・ジェレイサッチ氏(PSDB)だ。これは北東伯で支持基盤が弱いアエシオ氏の助けになると踏んだからだ。それ以外にも、最近になって支持をPTからPSDBに鞍替えしたブラジル労働党(PTB)からの候補も考え、さらに社会民主党(PSD)の支持も待っていた。
だが、PSDが大統領選でジウマ大統領(PT)支持を正式に決めたことで、アロイージオ氏を選ぶことに決めた。同氏を副にすることで、アエシオ氏が拠点とするミナス・ジェライス州とアロイージオ氏の拠点のサンパウロ州という二つの大票田での圧勝を確かにすることを選んだ形となった。
アエシオ氏はその一方、ジェラルド・アウキミンサンパウロ州知事の再選連立で、PSD党首で元サンパウロ市市長のジルベルト・カサビ氏を上議とするシャッパを組むのをやめさせた。同知事は副候補を別の大統領候補のエドゥアルド・カンポス氏のブラジル社会党(PSB)から迎えており、これ以上に他の大統領候補を支持する党との連立を避けさせたかったためだ。
それに伴い、カサビ氏はサンパウロ州選出の上議選にパウロ・スカッフィ氏(民主運動党・PMDB)との連立のもとで出馬すると発表した。PSDは大統領選でジウマ氏支持を表明しながら、PT候補のパジーリャ氏を選ばない形となった。これはジウマ氏が、連邦政府でのPMDBとの関係から「サンパウロ州知事選ではスカッフィ氏も支持する」と発言したことが左右したものと思われる。現時点でのサンパウロ州知事選の世論調査で、スカッフィ氏はアウキミン氏の最大の対抗馬と呼ばれ、20%を超える支持率を得ているのに対し、パジーリャ氏は5%にも達していない。
元サンパウロ市市長でサンパウロ州政界の大物のパウロ・マルフ氏の進歩党(PP)も同日、サンパウロ州知事選での支持を、これまで表明していたパジーリャ氏からスカッフィ氏に切り替えると発表した。これによってパジーリャ氏は、わずか2党しか支持を得られず、窮地に追い込まれることとなった。
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