熱帯の情緒あふれる、北部アマゾナス州の州都マナウス。世界最大の流域面積を有するアマゾン川の北側にあるネグロ川北岸に位置し、広大な熱帯雨林を擁する圧倒的な自然景観が広がる町。日本移民の重要な入植地であると同時に、多くの日系企業が進出するなど日本との繋がりも深いところだ。
サンパウロとの時差は2時間。飛行機で(直行の場合)4時間ほどで行けるが、ブラジリア等で乗換えする場合はさらに時間が必要だ。空港内にはアマゾナスツールの観光案内所があり、地図やパンフレットなどの資料が充実している。
マナウスの特徴の一つは、年中高い気温と湿度だ。町を歩いているとじっとりとした空気が肌にまとわりつき、強い日差しが容赦なく降り注ぐ。
マナウス市内のレストランでは、アマゾン川で採れる魚や熱帯果実を食材とした多様な地方料理が味わえる。独特のクセのあるピラニアのスープ、身の詰まったピラルクーの塩焼きなどは、ぜひ試してみたい一品だ。
市内には、19世紀末のゴム景気で繁栄した当時の面影がうかがえるコロニアル風建物が目立つ一方、小さな露店がぎっしりと並び、人々が行き交う界隈もあり、庶民的で賑やかな雰囲気も。
観光スポットとしては、1896年に建てられたアマゾナス劇場が必見だ。英語かポルトガル語のガイドツアーで中を見学できる。ヨーロッパから持ち込まれたという建築資材や調度品で飾られ、どこも目を見張る豪華さの劇場は5階まで客席があり、上階はバルコニーになっている。
河岸に面した市場では大きくて色とりどりの各種野菜や果物、各種食品やファリーニャ、穀物、アマゾンの薬草、珍しい調味料が並び、眺めているだけで楽しい。サンパウロでは見られないものばかりで、お土産を購入するのに最適だ。
W杯の試合が行われるスタジアムは「アレーナ・ダ・アマゾニア」。W杯に向け、6億500万レアル(約242億円)をかけて新設している途中で、完成予定は今年12月。収容人数は4万4千人だ。