大サンパウロ市圏25市670万世帯に電力を供給するエレトロパウロの電気料金が4日から、18・66%(家庭用18・06%、工業用19・33%)値上がりした。
4日付伯字紙によると、エレトロパウロは21・96%値上げを申請したが、国家電力庁(Aneel)は2日にこれまでの徴収過多分として6億2605万レアルの還元を命じ、一部を差し引いた調整率を認めた。
同社はこの裁定を不服として裁判に持ち込む意向だが、値上げの最大要因は火力発電多用により電力の買取り価格が高くなった事だ。今年始めに行われた国庫からの支援と銀行融資がなければ、料金調整率はさらに大きくなっていたという。
市場では、今回の料金値上げで拡大消費者物価指数(IPCA)が政府目標上限である6・5%を超える可能性が一段と高まったと見ている。
今年の電力供給は火力に頼る部分が一段と増しており、火力発電所の稼働率が90%に達する勢いだ。昨年の稼働率は年間平均68%だった。
エレトロパウロの管轄は去年から今年にかけての少雨の影響が大きな地域で、イーリャ・ソウテイラやトレス・イルモンスの水力発電所のダム水位が0%となる異常事態も発生している。2001年の広域停電発生時も、これらの発電所のダムが水位0%となった事はなかった。
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