カトリック教会に関連するインディオ宣教師協議会(Cimi)が17日に発表した報告書によれば、2013年に殺害されたインディオは53人に上った。
1年で53人という数字は、1週間で1人亡くなっているという計算になるが、2012年の60人という数に比べれば11・7%減少した。
インディオはブラジル国内に89万6900人(2010年の地理統計院のデータ)おり、そのうち63・8%が農村部に住んでいる。
この53人という数には、昨年6月に中西部マット・グロッソ・ド・スル州シドロランジアでインディオの部族テレナ族が農場を占拠し、先住民と警官隊との抗争で亡くなった1人も含まれている。同地域は2010年に先住民保護区に指定されたが、裁判所が2012年に農園主らの土地所有権を認め、国立インディオ保護財団(Funai)が上告した。
農園の所有者は元連邦議員で、5月にテレナ族が農園の一部を占拠したため、裁判所に立ち退きを要請。裁判所は上告裁判を待たずに立ち退きを命じたが先住民が応じず、警察隊が派遣されたというものだ。
53人のうち33人が同州で亡くなっており(以下、北部ロンドニア州、北東部バイア州と続く)、そのうち31人は、4万人いるというグァラニ・カイオワ族の人だった。
53人のうち43人が男性で、53人のうち15人は酒酔い、喧嘩の末に殺されたという。土地に関する争いの結果亡くなった人は6人いた。他にも強盗や盗難事件、家族や隣人同士の揉め事が発展して亡くなったケースもある。またこの他に29件の殺人未遂事件があり、うち16件がマット・グロッソ・ド・スル州で起きた。
土地に関する争い発生の背景には、政府による保護地区制定に時間がかかっていることも上げられる。同協議会によれば、インディオが所有権を主張している土地のうち、政府が認めたのは38%に過ぎないという。(17日付G1サイトより)