ニッケイ法律相談＝その４５＝回答者　古賀アデマール弁護士

　質問＝小さなアパートを売却しました。売る前には色々な人が部屋を見に来ましたが、自分が留守のときはポルテイロ（建物の門衛）に鍵を預けたこともありました。売却してから、そのポルテイロがコミッソン（手数料）として、売ったお金の６％を取り立ててきて、払わなければ裁判にすると言っています。これは支払う必要があるのでしょうか。
　回答＝結論から言うと、払う必要はありません。ポルテイロはコレトール（不動産仲介業者）ではないので、取り立てることはできません。当然、訴えられても勝てますし、むしろコレトールでもないのに取り立ててきたために詐欺に当たりますので、ＣＲＥＣＩ（不動産仲介業地方審議会）、または警察に直接訴えれば、警察の判断でそのポルテイロは留置場行きとなります。
　６％のコミッソンを請求できるのはコレトールです。ちなみにコレトールとして仕事をするには、試験を受けて資格を取り、登録番号をもらう必要があります。
　ただ、ポルテイロにも手間をかけたわけですから、この場合はグラティフィカソン（御礼）で済ませるのがいいのではないでしょうか。
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　質問＝借家に住んでいるのですが、雨が降るたびに５０～６０センチほど浸水して、家具が使い物にならなくなってしまいます。損害賠償として、家賃を請求しないでほしいと言ったところ、家主は「水害は自分のせいではないので関係ない」と言って聞いてくれません。どうすればいいでしょうか。
　回答＝通常は、まだ借家契約が続いている期間中、３０日前に通知をして罰金を払えば出ることができますが、この場合は水害で普通の住環境ではなくなっているため、罰金なしですぐに出て行くことができます。
　また、以前に水害で似たような被害が出たときに書面で改善を求めていたとして、水害を防ぐ方法があったにもかかわらず修理をしなかった場合は、大家さんに全責任がありますので、損害賠償を取れると思います。
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　質問＝父が亡くなってから、兄弟が同居している母親に対して親としての扱いをしなくなり、乱暴にふるまうようになりました。気に入らないことがあれば、汚い言葉で罵ったりします。法律的にやめさせることができるでしょうか。
　回答＝子供から汚い言葉で罵られた場合、その親は子供を勘当することが認められています。勘当された子供は、遺産相続権を失います。また、勘当するのがためらわれるなら、追い出すことも法律で認められています。
　どちらかの手続きをしたければ、弁護士に相談して裁判を起こし、追い出すことも勘当することもできます。ただし、１人以上の証人が必要です。目撃者、あるいは罵る声を聞いたという隣人でもいいでしょう。

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